南座新開場記念
坂東玉三郎特別公演
3月17日(日)
会場:京都南座
開演 14:00~終演 17:05
観覧場所 1階2列12番
①壇ノ浦兜軍記 2:00-3:15
(阿古屋) 幕間 30分
②太刀盗人 3:45-4:25
幕間 15分
③傾城雪吉原 4:40-17:05
あらすじ
①遊女阿古屋は、平家の落人の武将の愛人。
堀川御所で、岩永左衛門(坂東亀蔵)と秩父庄司重忠(坂東彦三郎)が、詮議する。
しかし、なかなか居所をはかない。
やがて、重忠は、琴、三味線、胡弓を拷問の手段として、阿古屋に弾かす。
もし、阿古屋の言葉に偽りがあるなら、音色に乱れがあると。
然し、一糸の乱れもないと、重忠は、岩永をさとし、阿古屋は謝意をのべ立ち去る。
②太刀盗人
狂言をもとにした、面白い一幕
田舎侍の万兵衛(坂東亀蔵)が、都見物の土産に、お店を覗いていると、盗人の
すっぽの九郎兵衛(坂東彦三郎が近寄り、太刀を自分の物と言い出す。
そこへ、都の警備役、目代丁子左衛門(中村吉之亟)が現れ、太刀の由緒、長さ等
を訪ねるが、九郎兵衛が盗み聞きし答えるので、らちが明かないが、やがて正体
がばれて、一件落着。
③雪景色の新吉原を舞台に、恋人を思い春を待つ傾城(玉三郎)が、長唄囃子に
のり、舞い踊る歌舞伎舞踏。
傾城(=権力者が美女の色香に迷い、城や国を傾けてしまうほど貢ぐとの意味で、
それが転じて高いくらいの遊女を指す)
感想
①玉三郎さんの阿古屋、凛として美しかったです。
そして、琴、三味線、胡弓を演奏されました。
また、能の一節も演奏しながら唄われました。
素晴らしかったです。
この役をいつかするために、14歳から琴、三味線、胡弓をお稽古されていたとの事。
そして、この役をするにあたっては、舞台1年前からお稽古に入るようです。
とても難しい役です。
演奏は30分ほどありました。
また、悪役の岩永左衛門(坂東亀蔵)が顔を赤く塗り、後ろでは黒子の人形遣い2人
がいて、人形振りで、台詞は義太夫が担当し、悪役の大げさな振りが、面白くて、
笑い転げました。
②泥棒の坂東彦三郎さん、声の張りがあり、また動きも大きく迫力ありました。
阿古屋での秩父庄司重忠の白塗りの善人から一転しての悪役、見事でした。
③雪が降りしきる舞台に1人傘を持つ立ち姿は、この世のものとも思えぬ美しさ
でした。
雑感
昨年11月、新しく開場した、南座へ初めて来ました。
前から2列目のほぼ真ん中で、前過ぎて全体がわかりませんが、なかなか音響等
も良かったと思います。
ただ、2階が少し奥まっているかなと思いましたが、高級感がありました。
客席数1082席で、大阪松竹座1033席、ちなみに新歌舞伎座1453席。
私は、空間が丸い感じの新歌舞伎座が好みです。
内容に関して、もちろん、玉三郎さんは素晴らしかったですが、傾城が重なって
いたので、ちょっと、他も見てみたいなあとも思いました。
2列なのに、申し訳なくも、①の演奏の時、③の舞踏の時、ちょっと寝てしまいました。
どうしても、玉三郎さん中心の舞台なので、優美さが基本で、ケレン味がないかなあ
と思います。
私は、優美なのも好きですが、宙乗りとか、早変わりとかの荒業も好きなので・・・。
でも、人間国宝、流石の芸術でした。
南座 外観
劇場内 時間表
扉前看板
緞帳
吉兆のお弁当を客席で。
なんと、3600円で、種類もかなりありましたが、ちょっとお味が濃い目でした。
何年か前に南座で食べたお弁当はもっと安くて美味しかったですが・・・。
なだ万もあり、こちらも1800円からと、南座は全体的に高め。
終演後、一階の「とらや」さんで、お汁粉(1200円)と羊羹(270円)を。
なんだか、ちょっと高いような・・・これって、普通。
そして、、お汁粉、甘すぎてビックリ。
この後さらにビックリ、祇園四条の駅で、転ぶ。・・・現在、異常なし。