二月大歌舞伎 高麗屋三大襲名披露
2月5日(月)
会場:歌舞伎座
開演 夜の部: 4:30~終演 8:55
観覧場所 9列19番
①熊谷陣屋 4:30 ~5:55
幕間 30分
②壽三代歌舞伎賑 6:25~6:50
幕間 25分
③仮名手本忠臣蔵秋(祇園一力茶屋の場) 7:15~8:55
感想
①幸四郎さんが、源氏の武将、熊谷直実.を演じられました。
平家との一の谷の合戦で、討ち取ったとされる首は、恩義があるため、自分の
子供を身代わりに・・・涙涙の演目。
歌舞伎の演目ではよくされますが、幸四郎さんと気づかず、白鳳さんかと思ってました。
②三代襲名披露を江戸時代の芝居小屋に設定し、劇中での襲名披露。
一同が集まり、上手花道には、お姉さん方が9名下手花道には男伊達が9名、
ずらっと並び、ツラネ(花道などで述べる長ぜりふ)を男女交互の披露は、圧巻でした。
海老蔵さんは、列の真ん中あたりにおられましたが、ひと際目を引きました。
茶屋女房は、玉三郎さんでしたが、お姉さん方と違い、派手な衣装ではありませんが、
粋で、美しかったです。
襲名披露では、上手から、白鳳さん、幸四郎さん、染五郎さんの順に裃姿で。
染五郎さんのお辞儀の仕方、姿勢がことのほか美しく、また口上も凛とした澄んだ
美しい声色でした。
③大星由良助を白鳳さん、大星力弥を染五郎さん、遊女お軽を玉三郎さん
お軽の兄を仁左衛門さん。
玉三郎さんがそうであるように、染五郎さんも登場すると、劇場の空気感が変わります。
一服の清涼剤のように、ふわっと浮かび上がってくるというか・・・・。
年端も行かない大星力弥のいじらしさ、切なさに加え、首を傾げたり、目線の落とし方が
妙に色っぽく引き付けられました。
一本芯が通っているというか、凛とした揺るぎない強さと美しさがあります。
発せられる声色も魅力的で、容姿と相まって、類まれな逸材と思いました。
これから先が、本当に楽しみです。
玉三郎さんのお軽は、感動しました。
以前にも拝見したことがありますが、さらに高みを目指されていると思いました。
前は、清楚なお軽のイメージが強かったですが、今回は、遊女のテイストもあり、
愛する夫に会える喜びで、幼子のようにもなったり、一人の女性の深淵を覗いた
ような感じです。
さらに、客席を舞台に巻き込み、一体化させる技は流石です。
やはり、100年に一人も現れない女方だと思いました。
海老蔵さんは、偶数日に、お軽の兄を演じられますので、今回は②のみで、残念
でした。
雑感
初めての歌舞伎座でしたが、奥行きは適度でしたが、横幅がとても広いなあと思いました。
舞台が、横に長すぎるせいか、前方では、ちょっと見ずらいかも。
上手、下手の両花道があるのは、豪華でしたが・・・。
ただ、一つ残念に思ったのは、座席が前に重なっているので、前の方の頭が気になりました。
最近の劇場は、座席は入れ違いになっているので、どうしてかな?と思いましたが。
収容人数も多いことから、いろいろと制約があるのかもしれませんね。
音響は、やはり横に広すぎるせいか、包み込むような感覚はなかったです。
歌舞伎座、外景等
歌舞伎座ギャラリー(5階)色々な高麗屋さんの展示物がありました。
襲名披露の原寸大の模型も。(写真可)
パンフレットと、襲名披露祝の、三代の家紋入りの便箋、ハンカチ、チョコもあるよ(笑)。