田村剛】佐賀地検の検察官が容疑者から、弁護人との接見内容を聴取し、その調書を公判に出したのは違法だとして、佐賀県弁護士会の富永洋一弁護士が国に慰謝料など180万円を求めた訴訟で、検察官の過失を認め、国に55万円の支払いを命じた福岡高裁判決が確定した. 最高裁第一小法廷(横田尤孝(ともゆき)裁判長)が19日付の決定で、弁護士と国、双方の上告を退けた. 争われたのは、佐賀県唐津市で2006年、ダンプカーにはねられた男児が山林に放置された殺人未遂事件をめぐる検察官の対応. 容疑者は当初、取り調べで「はねた後、男児は生きていた」と供述して殺意を認めていたが、富永弁護士とは別の弁護人との接見では「死んだと思った」と殺意を否認. それが報道された後、検察官が接見内容を容疑者から聞き取り、調書を公判に提出した.