消化管腫瘍の画像診断(5) | 画像診断 Next Step Neo

消化管腫瘍の画像診断(5)

画像診断2011年06月号 消化管腫瘍の画像診断 まとめ
p688- 間質性腫瘍 --GISTを中心に
[GIST]
・日本では半数以上が癌検診にて無症状のまま発見される。
・2010年4月にFDG-PETがGISTにおいても保険適用となった。

【図2】SMTの治療方針 流れ図 (一応参考までに所在を覚えておく)
『GIST診療ガイドライン』

【図3】GIST
【図4】平滑筋腫
【図5】神経鞘腫

悪性を予見する所見(*)
・腫瘍長径11cm以上
・境界不明瞭
・表面凹凸
・偏心性のepicenter
・不均一な増強効果
・腸間膜や消化管壁への浸潤

[カルチノイド]
・直腸、医、回盲部。
・造影CTで強く濃染△

コメント;どうしてはっきり言ってくれないのだ。図3,4、5は実用十分な程度には鑑別できないと(笑)。

図2の流れ図は非常に複雑ではあるし、本文でも診断・治療が複雑と書いてはあるが・・・。

要は、CTでEUS-FNABを施行する踏ん切りをつけるか、それとも経過観察にするか「アテ」をつけるということだ。
その基準は(*)、「でかい」「汚い」「ボコボコしている」「浸潤している」ということ(日常語で書くと簡単)。

「CT gastrographyは腫瘍の形態を忠実に再現できるため、付加価値が高いと思われる」と。本当かな?Biopsy無しで済ませられるのならそうだと思うけど、結局Biopsyするのなら、procedureが増えるだけに思える。少なくともメリット/作業比が悪い。

ということで文末にある「画像診断が担う役割は大きいが、両悪性の鑑別にしばしば難渋するのが現状である」という中途半端な苦しい表現。(苦しみは理解できますよ)