先日初めて参加してきたイベント
手作り品を作り手自ら商うテントのお店

たまに覗いてみるこの手のお店で売られてるものは
天然石のブレスレットにリネンのブラウス
きれいなお花の籠やオーガニックオイルの石鹸

本気の大人の本気の手仕事
なんという完成度なんという素晴らしさ
まったくもってド素人は恥ずかしいやら怖いやら^_^;

ここはベッドタウン
そのお店も多くは自分も含めおかあさんたち
つまりね一緒に
子どもたちもたくさんいるの

少し前の自分を思い返して
すごいなあみなさんいつどうやってこんなにすごいもの作ってるの?
こんなにちいさな子どもいるのにってそこは尊敬しちゃう

だけどね。
子どもたちの買えるものがない。

ほんものの材料にほんものの技術
当然
お値段もほんもの



私はまるいお金で買えるものを作ろう

偽物の真珠をつないだネックレス
色ついてるのは表面だけの毛玉の指輪
革の端切れと見こう見
寸足らずもまたよしって切り出した不揃いのストラップ
コピー用紙と折り紙を貼り合わせた本
にせものの材料の
ちいさな指でつまめるちっちゃいもの

未だ叶わぬ
ちいさな女の子を思いながら




当日は良過ぎるお天気と日和に誘われた大勢の家族連れ
スタッフさん曰く
あみだくじで決めたんですよ、かなり当たりですねここ って場所
ビギナーズラックに恵まれ過ぎて
支度も調わないうちからいらっしゃいませ

孫にね。っておばあちゃんや
素敵ねこれ貰うわ、っておかあさん
他のお店から三度四度戻ってきて悩みまくった挙句
これにする。ってリボンひとつつまんだコットンワンピの女の子

これがいいの青がいいの、って何度も何度も何度もせがんで
根負けしたお母さんによれよれの見本本買わせちゃった女の子にはおまけで値引き

ああ。うれしいんだね。
作ったものを身銭を切って買ってもらえるのって
知らなかったよ私。



母の日におかあさんにあげようってペンダント買ってくれたお父さんとおそろいスカートの姉妹
百円玉いちまいお財布から取り出して
宛名欄のついた本ひとつ買ってった3年生くらいの女の子

いくつも買ってくださったのは同じ並びにお店出されてた方
しばらくたって慌てて戻って来て、小銭握った手のひら突き出された。
お釣り間違えた⁈って慌てたら
買い足しにきました、友達にあげたらきっと喜ぶと思って!って

60歳ご年配?くらいのおじいちゃんが吟味に吟味を重ねて買ってくださったのは本の指輪
ふたつ。

おじいちゃん、その本ほんとは中身があるんです開かないけど


にせもので出来たものたちが
ほんとの気持ちを伝えるお手伝い出来るのか
わかんないけど

渡してね
どうぞその手で

伝えてね。

どうか代わりに
THANKS.
BE HAPPY.

LOVIN'YOU.


赤いチョコレートの箱の中
強い風に煽られ飛ばされ飛ばされ抑え
石と水だけのお鍋に入れてもらったいろんな具材と調味料
目眩がするほど暑くて眩しい
ある土曜日のお味

photo:01


ひょんなことから、
地域のイベントに出店することになった

フリーマーケットみたいな、自分の作ったものを売るイベント。
わーー⁈何それどーすんのこれ?
そんなのやったことないよー誰と何をどんなふーにどーしろっていうの⁇

自分で申し込んどいて、決まってから焦る焦る。
ハイ得意の困るのはそのときになってから^_^;

別に是が非でもと我を通してまでやりたいことじゃない。
これが私よ、と公に主張するも同然の
むしろとても苦手な範疇の事柄
出店が決まった今でさえ、中止になったら楽なのになあ…なんて思ったりする

申し込んだのは賽を振りたい気分だったから

何か無理をしてまで
変えなくてはならない何かがあるように
踏み出せないその一歩
出せない勇気のために必要な、そのまた一歩を賽に託して

物を作ることは楽しい。
自分の居るものを作ることは本当に、産みの苦しみっていうのが実感できるほど苦しいのに ←経産婦
ただ無心(のつもり)で手を動かして出来上がったもの
そこにもどーしたって私は居るのね

宛てのないものを作ってもいい理由が欲しかったのかもしれないななんて思う
そうね私たちはきっと
今を明日をやり過ごす為のもっともそうな言い訳が欲しいの誰だって

これがお勤めしごとであればの誰の何の異論もない
労働をして稼ぐということ
自らの体を養い
家族を路頭に迷わせない
人として生きるには正当な理由

評価される時いい成績をもらったことはないし
溢れかえった宛てのないものが
何かに化けるなんてことがあるのか

誰かの為に
何か出来るだなんて思い上がりも甚だしい
まして
何かしてあげられるだなんて烏滸がましい
けれど
そう思う気持ちはとても大切なものだと信じたい

宛てのない創造の理由に、楽しい以外を求める意味がないことなんて知っていても
そう思っちゃう

迷った時には勇気のいる方
ミルクの神様の御宣託ないときはサイコロころりん
丁半出揃いまして?賽の目のい・う・と・お・り

さて?開けてみて
どうなるのかはわかんないチョコレートボックス

面白がろうよ
面白がってよ
テンパってる自分の姿頬杖ついてナナメ上から眺めるの

面白いよ。
深海魚が好き。

人知れぬ海の底で、おそらく何百年もかけてひっそりと独自の進化をしてきたいきもの

その姿は人の目から見ればとても奇異だけれど
私はその姿がとても好きだし綺麗だと思う

退化した目や進化した尾鰭透明な体
不思議な機能を備えた器官は見るからにグロテスク
けれどそれは
彼等の好みや希望などではなく
生きるため生き残るための自然と必然

日本では
奇妙な、不気味な、奇怪な、といった意味合いで使われる言葉グロテスク。

奇妙だと思うのは自分と違っているところが理解し難いからで
理解出来なければ永遠に奇異で目の端にも入れたくない異端

だけどね。
何がどんなに違っていたとしても。
受け入れ、理解することが出来たときそれは既に
グロテスクではないの

違うことは
面白い。


深い洞窟にも同じような進化を遂げてきた不思議な生き物がいますね
彼等もとても興味深い。
目ははじめからなかったのか
それとも退化のような進化なのか
あ、本来の意味で言うならむしろ彼等のほうがグロテスクという言葉に相応しいのかな⁇

最近頻繁に目にする、近海で珍しい深海魚が揚がったっていうニュースと
偶然耳にした流行歌のフレーズ

何が起こっているのかしらね
生きるべき大きな海のその場所と、その身に。
同じひとつの星に住む人間のひとりは
そんなことを考える