下の記事、けっこう読まれているみたいですね。
確かにリアルです。
中途、退学して地元の公立中学に転校した生徒さんは実際にいるし、
入学してすぐに「なんか違うな〜」と、後悔する生徒さんも確かにいる。
だからって、転校すればすべて解決ってわけにはいきませんよね。
心に傷として残ってしまう場合もある。
それはやはり避けたいです。
そうならないためにも、最初に気をつけておきたいことは、
プレッシャーをかけないこと。
プレッシャーを感じさせないこと。
だと、思うんです。
親が思う以上に、子供は緊張しているし、
周りの子は、きっとすごい子ばかりだろうな〜って、思っているわけです。
自分とほぼ同じ偏差値レベルの子たちの集団なので、
「自分とみんな同じ」
って、どうして思えないのかな〜?
と、親は思いますけど、
子供にしてみれば、
中学受験で、常に順位を争うという環境に置かれていて、
少しでも気を緩めれば、あっという間に順位が下がってしまう。
全く気が抜けない世界にどっぷり浸かってきたのです。
中学に入学したからと言って、その世界から抜け出せるわけではありません。
今度は、横一線の状態から生存競争が始まる。
おそらくそういう感覚だと思います。
そうなると、
横一線なんだけど、
横一線だからこそ、
周りがすべて驚異に見える。
だって、そうじゃないですか。
徒歩競争を思い出してください。
スタートラインに並んだ瞬間、ものすごくドキドキしたでしょう?
入学前の子どもたちはその状態なんです。
親が、いくら、
「気を楽にね。リラックスして」
と、言っても緊張しているんです。
それなのに親が、
「みんなお前と同じでできる子ばかりいるんだから頑張らないとすぐに置いていかれるぞ」
なんて、プレッシャーを掛けられた上、
最初の中間試験で平均より下位の成績になったら?
「みんな頭いいんだもん。絶対追いつけないよ。もうダメだ」
そう感じても仕方がないですよ。
ちなみに、ウチの娘もそうでしたよ。
最初の中間試験は、惨憺たる結果でした。
それを見たわたしはゲラゲラ笑いましたもん。
「うわ〜。こりゃ悲惨だな〜」
って。
「ま、仕方ないじゃん。でも、全然大丈夫だよ」
って。
「最初の試験はみんな頑張るんだよ。最初が肝心ってみんな思ってるから。小学生の時の貯金もあるしね。でも、本当はここからなんだよ。順位が出て、上位になった途端、油断する子が必ず出てくる。下位になって諦めてしまう子もいる。どちらにしても、ここから部活やら学校のいろんな行事が始まって勉強以外にもやらなきゃいけないことがたくさんあるからね。興味がどんどん他へ移っていく。だから、全然大丈夫だよ。焦る必要は全く無いし、成績なんてあっという間に入れ替わるから。やりたいことをしっかりやっている子が絶対に成績も伸びてくる。部活も一生懸命やっている子の方が伸びてくる。単純になんでも一生懸命やる子は伸びる。中学生はそういう生き物だから。中学の勉強の成果が出てくるのは夏休み後の二学期の試験からだから。大学受験まで6年間もあるんだよ。時間はたっぷりあるよ」
まあ、そもそも中学受験して入った中学なんだから、
楽か?大変か?
で、言ったら、大変なんですよ。
楽なわけないんです。
だから、中学受験の長い過程の中で、
「大変だから楽しい」
って、ことを学ぶわけで。
「わたくしどもの学校に来られたらどうぞ楽にお過ごしください」
なんて学校はないのです。
「中学生活を楽しんでください」
その中学生活とは、
「わが学校の学びの場をどうぞ存分に利用して、自分のやりたいことを見つけて、生かしてください」
ってことで。
だから、野球ばかりをやりたい子は野球の名門校に行く。
だからと言って、野球がどんなときでも楽しいわけじゃない。
大半はきつくて辛い。
でも、それが充実というものです。
その中で、挫折もする。
当然する。
中学なんて、挫折を味わう場所でもあるんですから。
酸いも甘いも全て味わってこその人生。
もちろん、いじめはダメです。
絶対。
そんな学校はさっさと辞めていい。
でも、
「入学したら、こんなに勉強ばかりさせる学校だとは思わなかった」
よく耳にします。
それは、自分勝手な言い分です。
そういう学校だということは受験前に調べれば簡単にわかること。
何度も書いてきましたが、
私立中学は、
他の学校とは全く違う。
一つ一つの学校にはすごい個性がある。
同じ偏差値でも中の世界は全く違うのです。
だから、自分で選択できるのです。
自分で選択したということを忘れてはいけません。
その上で、向いてないと結論づけたら、判断は早いほうが良いでしょう。
高校受験まで待てればよいですが、
そうでなければ、次の道を選択することも決して悪いことではないと思います。
それが、
「逃げる」
と、いうころであってもです。
もちろん「逃げていい」
そう思います。
最後まで読んでくださってありがとうございました。