2024年に観たTVアニメの本数を数えたら90本でした。去年が85本と書いてあったので、大体そのくらいに落ち着くようです。(切った本数も多いと思うから、放送された本数も多いのではないかと思います。調べてはいないです。)


その中の私が気に入った作品から、話数単位で10作選びました。

ルールは1作品につき上限1話で、10選内の順位はありません。

去年のはこんな感じ。

それでは紹介に入っていきます。

ゆびさきと恋々 第1話 『雪の世界』
耳の聞こえない主人公の雪が、バックパッカーで世界を旅する逸臣さんと出会って、世界が拡がっていく。逸臣さんも、雪との出会いで自分の世界が少しずつ変わっていく。
1話からそういう物語が伝わってきて、聴覚障害や手話の描き方も丁寧で、あとラストの雪の笑顔が可愛すぎて、続きがめちゃくちゃ楽しみになりました。

逸臣さんが雪と電車で出会って、口の動きが分かりやすいように喋ったり、手話の動きもその時の感情で全然違ったりと、この作品の「コミュニケーション」の部分にすごく惹かれました。相手にどう伝えるか、どう伝わるかって実際すごく難しいよねって。


アンデッドアンラック 第23話 『ボクの知らない物語』
謎の漫画家、安野雲の回想話。悲惨な未来を変えるため、自分を救ってくれたヒーロー達を導くため、このXデーに命を懸ける安野雲の想いが伝わる。
ナレーションが同じ声優さんだったり、何の躊躇いもなく自分の腕をばっさり切り落としたり、これまでの伏線を怒涛の勢いで回収していくのが超盛り上がる。
決死の思いで未来を変え、生きている風子とアンディを見て「ここからは、ボクの知らない物語だ…」と安堵するシーンは何回みても泣く。
続く最終話『君に伝われ』も必見。

葬送のフリーレン 第28話 『また会ったときに恥ずかしいからね』
2023年も選出した葬送のフリーレン。魔王を倒した後の世界が舞台で、主人公のフリーレンはエルフで長寿のため、多くの人に別れを告げてきた。その最終話のラスト、勇者ヒンメルの台詞「旅を続けている以上、また会うこともあるだろう。涙の別れなんて僕達には似合わない。また会ったときに恥ずかしいからね。」
アニメとしての最終話の寂しさと、これからも物語は続いていくというワクワク感のバランスが絶妙。人間讃歌がこの物語の一つのテーマだと思っていて、エルフのフリーレンやゼーリエが淡々としながらも、強い想いを持って人間の成長を見ているが良いです。

ガールズバンドクライ 第10話『ワンダーフォーゲル』
「爪痕って良い言葉だと思いません?」ぼざろやMyGO!!!!!に続き、大ガールズバンド時代に文字通り爪痕を残した、2024年を象徴する作品だと思います。脚本・シリーズ構成花田十輝。ありがとう花田十輝。
正直、ここでどの話を取り上げても良いと思っている。印象に残った話のメモを見てみても、「第1話、第2話、第3話、第5話、第7話、第8話、第9話、第10話、第11話、第13話」ってほぼ全話書いてある。
それでも敢えてライブシーンのない10話としたのは、地元に帰り、父と向き合って少し前に進む仁菜、空の箱を聴いていたり、枝を切ったり、いってらっしゃいといってくれる父母姉、そういう家族の話が好きなのと、川崎に帰ってきた仁菜を待つニカッとした安和すばるの顔が好きすぎる。好きすぎて聖地巡礼で同じポーズした。

響け!ユーフォニアム3 第12話『さいごのソリスト』
黄前久美子の、北宇治高校吹奏楽部の3年間の集大成。脚本・シリーズ構成花田十輝。ありがとう花田十輝。
原作既読なのもあって、久美子と麗奈がちょっとぎくしゃくしちゃうのも、そうだったよねで見ていた。特に、黒江真由周りの話は、原作でそこまで掘り下げられておらず、そのまま久美子がオーディションに勝ってソリを吹くという印象だったので、この12話分岐で改めてアニメ版ユーフォニアムに引き込まれました。
泣ポイントが多すぎて、30分アニメでここまで泣けるんだってくらい泣いた。
序盤の滝先生、美智恵先生との会話が、先生という立場の重みと楽しさを表現してくれていて好き。「大人になったらすぐ思うようになる。子どもってすごいとな。」とか「石じゃないよ、人だよ。」とかユーフォに登場する先生たちの言葉がすごく刺さります。応援してくれるお姉ちゃんも良い。
オーディション前の真由との会話も好き。人畜無害ですって顔してるくせに、ズカズカと人の心に踏み込んでくる久美子。黒江真由も核心に触れられて、初めてキッと感情を表に出す。真由を気づかいつつも、負けるつもりはないから!と立ち上がる久美子。胸が熱い。
オーディション後の「どんな大人になりたいか」を考えて、自分の夢のために部員を鼓舞する久美子の演説も好き。ここで「先生になりたい」という久美子の気持ちが分かるのも良い。久美子と吹きたかった奏ちゃんのシーンも好き。
最後の麗奈との大吉山のシーンも、響け!ユーフォニアムの2015年からの歴史が思い出されて好き。そして「死ぬほど悔しい〜」の黒沢ともよの演技が良すぎる。

逃げ上手の若君 第1話『5月22日』
1話の満足度が高すぎた。逃げなくてはならなくなった北条時行が諏訪頼重に崖から突き落とされて、逃げ回るアクションシーンが見ていて楽しいし、気持ち良い。鳳凰のような羽根の生えた演出も、高揚した時行の表情もたまらん。
1話でこのつかみをされたら参ったと言わざるを得ない。

わんだふるぷりきゅあ 第36話『特別なワンダフル』
これまで、子ども向け番組というのもあり、プリキュアシリーズでは恋愛をぼやかすことが多かったのだけれど、我々は歴史が変わる瞬間を目撃しました。
「挑戦」と「変化」がプリキュアシリーズの強みであり、長年続くシリーズの醍醐味でもあるなと感じました。
「恋愛の好き」と「友達の好き」を“わんだふる”という言葉で表現する夕焼けの告白シーンも鮮やかで、いろはちゃんが可愛い。
脚本、演出、作画、演技全部良くて、シリーズ通しても間違いなく神回。種崎敦美さんの演技もめちゃくちゃ素晴らしいです。
そんな悟くんといろはちゃんがみんな大好きだからってドラゴンボールGTの最終回みたいになってしまうし、EDの「大好きなキミと とっておきの夕焼け 夢をならべ見送ったら ずっとずっと 消えない 思い出 おみやげに」のところで毎回涙ぐむ体になってしまいました。

アオのハコ 第6話『がんばれって言って』
負けヒロインが強すぎる。猪股家に帰宅する千夏とそれを迎える大喜を見たことで動揺して、更には色んな人からの期待やら何やらでいっぱいいっぱいになっていく雛。失敗は成功のもと、私は一人で何とかしないと、と頑張るが、足を捻ってしまう。ズキズキ痛む足に不安になっているところで大喜に声をかけられ保健室に連れて行かれる。そこで大喜と話をして、自分の中で気持ちを整理して、もう痛くないと立ち上がる。努力家で健気で強くて可愛い最強ヒロイン蝶野雛。
そんな雛の心情描写とアニメの影の使い方がすごく上手くて、印象に残りました。

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 第8話『憧憬(ベル・クラネル)』
4期のリューさんとの話も面白かったけど、5期もかなり盛り上がってる。フレイアの能力で書き換えられてしまった世界で、独りになるベル。ヘスティア・ファミリアのメンバーですら誰もベルのことを思い出せない中、様々な偶然が重なってようやく会えたアイズも記憶がないように思われたが、すれ違いざまにベルの手を掴み、思い出を語られる。あなたに憧れて良かったとベルが泣きながら膝をつく。
このベルの本質である英雄願望・憧れと物語の流れが変わる瞬間にグッときました。2クール目も楽しみ。

チ。-地球の運動について- 第9話『きっとそれが、何かを知るということだ』
「不正解は無意味を意味しない。」科学に携わる身として、この台詞が刺さりました。
この台詞が出てきたのは3話ですが、9話でもピャスト伯が信じた天動説の研究が無駄になるなんてことはなく、次に託される。何千何万人の経験の上に私たちがいる、というのが伝わってきます。
真理の探求に於いては、上手くいくことのほうが少なくて、分からないことも多いけれど、「この方法では分からない、ということが分かった」というように、無意味になることはないと常々思ってます。研究開発でも同じで、目の前の現象をどう説明するか、現代の科学では証明できないかもしれないけど、続けていけばいつか真理に辿り着ける。それを信じて努力することが科学なんだろうと思います。
こういった「知」を知って変わっていくオクジーくんとバデーニさんもこの章の見どころで、2人で夜空を見上げるシーンを6話→9話→14話と追っていくと、2人の関係性の変化にも涙涙です。
9話はオクジーくんが知を得ることで、空がこれまでとまるで違ってみえるというシーンで、科学者の目を感じました。加賀の『中谷宇吉郎雪の科学館』と、かこさとし著『科学者の目』の影響です。
この作品の影響で天体観測もしたし、プラネタリウムも行きました。土星の環が今年の3月で見えなくなってしまうので注意です。