久しぶりに新幹線に乗った。

 

 8時台の便だったので、出張らしき会社員と行楽客が入り交じっている。後者は、明らかに日本人、明らかに外国人、判別しづらいけどとにかく旅行者、の3つのカテゴリに区別できた。何にせよ、コロナ禍で落ち込んでいた外国人観光客が戻ってきたのは明らかだ。

 

 ホームに上がって自分の新幹線が来るのを待つ。少し余裕を持って出てきたので、二本ほど新幹線を見送ることになった。

 

 新幹線は「a brief stop」(aがあるとないとでは大違い、と英語に堪能な友人が言っていた)だが、日本の効率的なダイヤと交通システムに慣れない外国人が若干、乗りきれずにホームに残っている。すると、ホームに車掌のアナウンスが響いた。

 

 「Hurry up!」

 

 こういう場合、「Please」とか「Would you〜?」は、緊急性を考慮してつけないものなのか?

 

 その疑問を抱えたまま、私は新幹線に乗り込んだのであった。