新聞で、ライ●ップ赤字60億とでかでかと出てるのを見て。

 

「ふーん」「へー」「5年で潰れるなんて言ってて、ずいぶんもったんじゃない?」

 

という感想しか出なかった。

 

ライ●ップに買収されてからの職場は本当に酷かった。

同業種系列店の中で唯一の黒字店舗だからか、もっと売上伸ばすことを求められて。

それでいて人件費は削られまくって。

 

店長のパワハラでスタッフみんなバタバタ辞めてった。

責任感で残った子も、店長がいるってだけでめまいで立てなくなったり、吐き気づいてトイレから動けなくなったり。手術しないと死ぬって状態まで体壊したのにそれでも休まず働いたり。

 

みんな辛抱して働いてた。

 

毎日毎日5時間以上のサービス残業は当たり前で。

 

「人件費削ってる意味がないから帰って」

 

って頼んでもみんな責任感強くて退勤切ってからサービス残業に付き合ってくれてた。

アルバイトさんにサービス残業させられないから帰ってってお願いしても

 

「禎さん一人残して帰れません」

 

って。

 

みんな優しかった。

そんな状況でも、店長はお客様より自分優先でスタッフにいろいろ仕事を命令する。

 

どんなにお客様並んでても「あれやれこれやれ」って優先度の低いこと命令してた。

 

それでいて「接客は店長の仕事じゃない」って、決して接客業務をやろうとはしなかった。

 

みんな文字通り命削って働いて、足りない分は身銭を切って予算達成させてた。

 

それなのに、評価されるのはいつだって店長だけ。

接客は評価に含まれない。

 

どんなに忙しい時だって、禎さんにぴったりくっついてきて

 

「禎さんが仕事しないから監視しているんだ」って。

「接客は社員の仕事じゃない」って。

お客様並んでて他にスタッフいなくて、そんなこと言える状況じゃないのに、くどくどくどくど。

 

接客業で接客以上に大事な仕事があるのかって反論すると

「態度が悪い」

「マナーがなってない」

「上位者へ反論するんじゃない」

って売り場なのに泣くまで怒鳴りつけられて。

 

限界だった。

膝も、心も。

一睡もできない日が続いたし、週に1度はめまいで倒れるようになった。

毎日毎日泣かされて何時間もサービス残業して帰った。


 

そんな店長なのに、みんなが命削って作った実績で評価されてるのが許せなかった。

パワハラを本部に訴えても、それが店長に伝わって余計に当たりが酷くなるだけだった。

 

最後の1か月は胸ポケットにペン型の録音機忍ばせて店長の怒鳴り声ずっと録音してた。

それでもパワハラの訴えは認めてもらえなくて、店長の所へ差し戻されてた。

 

最後「辞める」って店長に言ったとき、引き留められもしなかった。

 

「あ、そう」

 

って。それだけ。

 

「引継は?」って言われて、

「禎さん仕事してないって店長が言ったんでしょ? なのに何を引き継ぐことがあるの?」

 

って反論して辞めた。

スタッフさんにだけこっそりマニュアル用意しといたけど。

今思い返すとだいぶクズな辞め方だったけど、その時はひたすらどうでもよかった。

店長と口もききたくなかった。

 

 

限界だったの。

逃げてごめんね。

スタッフさんの相談役だった人も同時に逃げた。

担当アイテムもちのスタッフさんもみんな逃げて。

残されたスタッフさんはどれだけ大変だっただろう。

 

 

辞めてからもしばらくは眠れなかったし、倒れもした。

膝はもう動かなくて身障者認定も受けた。

身体を壊すまで働いても、会社は何もしてくれない。

 

結果にコミット、そのためにどれだけ犠牲を出すんだろう。

いっそ潰れてしまえ。

 

辞めたことは後悔していない。むしろ、身障者採用なのに当時より基本給がずっと高いところに拾ってもらえた。

今の上司は同じ男性だけど、凄く優しい。体のことを凄く気にしてくれてて、通院のために半休もらおうとすると、入社したてなのに有給で1日休みにして良いって言ってくれる。

 

「追い詰められてない? 何か不安なことない?」

っていつも聞いてくれる。

「こんな休んでて、要らないって言われないかが不安です」

って正直に言ったら、

「年次休暇が180日認められてるんだから、休むことは立派な権利だよ」って。

「もっと休んでいいから体を大事にしろ」って言ってくれた。

前の上司と違いすぎて、嬉しくて泣きそう。

 

 

今、あの店長の下で無理をしているスタッフさんが心身を壊す前に逃げられることを祈ってる。