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なんか良いねっていう話

ヴェニスでのお話。



ある一人旅の青年が、街なかの貧しい老婆が道端で物乞いをしているのをじっと見ていました。

その老婆は道に座り込み、その前に帽子を置き、頭を深く下げていました。

そこへ観光客の団体がやってきました。観光客たちは老婆の前を通り過ぎ、その後にも誰一人として老婆に恵む者はありません。



それをじっと見ていた青年は、次の観光客の群れが来るのを見計らってさっと老婆の帽子の中に硬貨を入れました。その男の行動を見た観光客たちは全員が同じように老婆の帽子の中に硬貨を入れて行き、男はそれを観光客が来る度に繰り返しました。



最後に男は老婆に近付き、「これがあなたの生活にわずかでも助けになることを願っていますよ」

と言い残し、立ち去って行きました。