大通り
歩道をしかめっ面で歩いてた
梅雨が開けたかのような初夏の眩しいときめくような夕焼け
歩道の緑
視界に白いワイシャツに紺色のズボン
爽やかな男性がこちらに向かって歩いて来る
すらっと背が高く細身、色白でどこか西洋的なモデルのような美しい外見
面長で端正な顔立ち、知的で無愛想な表情
占いに書かれていたこれから出会う運命の人を描写している
目が合った
そのまままっすぐ見つめ続けている
目をそらさなくてもいいの?
私はふっと地面に目を落とした
もう視界にはいない。
振り返って後ろ姿を見つめた
彼は黙々と歩いている
指輪してるかな?
もう遠くて捉えられない
私は前を見た
そしてまた振り返ると
もう姿は無い。
どこかのビルに入ったのか、車道に停まっている車に乗り込んだのか、
それとも、幽霊だったのかしら?
消えた
通勤経路での出来事、
また会うこともありえる?
運命の人だとしたら
彼は運命の人なの?
うん。確かに運命の人だ。
もう二度と会わないかもしれないけど、
今日、ここですれ違い見つめ合ったという、
そいういう運命。
袖触れ合うも他生の縁
ああ、なんと美しく若い青年
この数秒間だけの出会いを胸に生きていこう
ああ、美男子って本当にあまりいないのよね
通りですれ違っただけ
だけど貴重な体験だわ