手帳とカバンと文房具のブログ

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最近、梅棹忠夫さんの『知的生産の技術』という本を読み返しています。

名著なので、みなさんもとっくにご存じかもしれませんが、、、

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著者の梅棹忠夫さんは文化人類学者として、様々な研究を残されていて、京都大学の教授や国立民族学博物館の初代館長にもなられています。

著者はフィールドワークや京都大学での経験をまとめ、1969年に知的生産の技術を出版しました。

今から40年以上も前の本ですが、

ノート術や情報カードを使った情報整理術など、

今の学生さんが読んでも大変勉強になると思います。

この本で紹介されている情報カードは、「京大式カード」という名で商品化もされています。

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僕は本を読むと簡単に本の内容をまとめた読書カードを作っているのですが、

今回は知的生産の技術を読んでまとめた

僕の読書カードを公開してみたいと思います。

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知的生産の技術 梅棹忠夫著 岩波新書

●「発見の手帳」について

手帳には発見をかいていく。

毎日の経験のなかでなにかの意味で、

これはおもしろいとおもった現象を記述するのである。

それも心覚えのために短い単語やフレーズをかいておくのではなく、

ちゃんとした文章でかくのである。

わたしの場合、いまにのこっている何冊かの手帳をひらいてみると、

まったくいろんなことがかきつけてある。

高校生のことだから、学校の勉強のことや、

読書の感想なんかがあってもよさそうなものだが、

そういう事項はほとんどない。

そのかわりに、例えば犬にかまれたときに傷あとの歯型がどういう形に並んでついたとか。

「すもうとり人形」の構造だとか、

その日の食べ物の種類と味の記述だとか、

そのほかまったくガラクタ的な経験ないし知識が、 いっぱいかいてある。 

「発見の手帳」をたゆまずつづけたことは、

観察を正確にし、思考を精密にするうえに、

ひじょうによい訓練法であったと、わたしは思っている。


●「京大式カードのつかいかた」

かきかたの基本原則

カードにかくのは、そのことをわすれるためである。

そこで、カードにかくときには、わすれることを前提にしてかくのである。

他人がよんでもわかるように、しっかりと、完全な文章でかく。カードはメモではない。

カードには「みだし」をつける。上欄にかいておけば、検索に便利。

表題でもいいが、その内容の一行サマリーのほうが、いっそうその目的にかなっているだろう。

カードの左すみに日づけを入れる

同じ項目で何枚かのつづきものカードができたばあい、カードの右肩に一連番号をうつ。

八枚つづきの三枚目ならば3/8というようにかく。

カードを操作して、知的生産の作業を行う。一番重要なことは、くみかえ操作である。


●「読書カードのつくりかた」

本に線をいれる個所にはあきらかにふたつの系列がある。

第一の系列は 「だいじなところ」であり、

第二の系列は「おもしろいところ」である

だいじなところというのは、その本を理解するうえで、カギになるようなところ。

著者のかんがえがはっきりあらわれているところ。

「おもしろいところ」は「わたしにとって」おもしろいところ。

よみおわって読書ノートとして何をかくのか。

わたしにとって「おもしろい」ことがらだけであって、

著者にとって「だいじなこと」はいっさいかかない。

「わたしの文脈」のほうは、シリメツレツであって、

しかも、瞬間的なひらめきである。

これはすかさずキャッチして、しっかり定着しておかなければならない、

傍線をひくときに、なにがひらめたのかを、

きわめてかんたんに、欄外へ記入していく。

この種の着想・連想は一種の電光みたいなものであるから、

傍線だけでは、あとからみて、なぜ線をひいたのか、そのとき何をかんがえたのか、

わからなくなってしまうこともあるからである。


●「文章の書き方の技術的訓練方式」

二つの段階から成り立っている。第一は考えをまとめる段階。

第二はそれを実際に文章に書き表す。という段階である。

一般に文章の書き方というと、第二の技術論を考えやすいが、

実は第一の「考え方をまとめる」ということが、非常に大切なのである。

書くべき内容がなければ、文章が書けないのは当たり前である。

文章というのは基本的にはたぐり出すのものではなくて組み立ててゆくものだと思う。


●こざね法

一般には素材を並べただけではとうてい考えがまとまったということはできない。

断片的な素材を使って、まとまりのある考え、あるいは文章を構築するには、

次のような技法が役にたつだろう。

まず、紙を用意する。B8判(6.4 × 9.4センチ)

その紙切れに今の主題に関係のある事柄を、単語、句、または短い文章で

一枚に一項目ずつ書いてゆくのである。

思いつくままに、順序かまわず、どんどん書いてゆく。

すでに蓄えられているカードも、切り抜き資料も、

本からの知識も、使えそうなものは全て一度この紙切れに書いてみる。

一通り出尽くしたと思ったら、その紙切れを机の上、畳の上に並べてみる。

これで、その主題について、あなたの頭のなかにある素材のすべてが、

さらけ出されたことになる。
 
次はこの紙切れを一枚ずつみながら、それとつながりのある紙切れはほかにないか探す。

あればそれを一緒に並べる。このとき決して紙切れを分類してはいけない。

分類という作業には、あらかじめ設定されたワクが必要である。

既存のワクに素材を分類したところで、なんの発想もでてこない。
 
分類するのではなく、
 
論理的につながりがありそうだと思われる紙切れをまとめてゆくのである。

何枚かまとまったら、論理的にすじが通ると思われる順序に、
 
その一群の紙切れを並べてみる。そしてその端を重ねてホチキスで止める。

これで一つの思考が定着したのである。
 
こうして出来上がった紙切れのつらなりを私は「こざね」と呼んでいる。
 
こざねの列がいくつもできたところで、さらにそれらのこざね同士の関係を考える。

そして論理的につながっているものを、次第にあつめていく。
  
こうして論理的にまとまりのある一群のこざねの列ができると、

それをクリップで止めて、それに見出しの紙切れをつける。

あとはこういうふうにしてできたこざねの列を何本もまとめて、
 
見出しをつけながら、文章全体としての構成を考えるのである。

ここでいわゆる起承転結ふうに並べることもできるし、

もっと破格な配列を考えることもできよう。

文章全体のバランスも、具体的に考えることができる。

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いかがでしたか?

僕が面白いなと思った部分を抜き出してみましたが、

読む人によって、また全然違うところが面白かったり、

勉強になったりすると思います

『知的生産の技術』オススメです。

もし、興味をもたれたら、是非手にとって読んでみてください!