新型コロナウイルスによる肺炎について。
この週末に日本国内で4人目の感染者が見つかりました。
発生源の中国では海外団体旅行禁止等の措置が取られ、状況も変わってきています。
中国当局発表の感染者数は明らかに少なく、「おそらく10倍くらいはいるだろう」と思っていましたが、おそらくそのもう一桁上ではないかと思うようになりました。
「感染者400人で1000万人都市の交通を遮断する訳がない」
「おそらくその10倍はいるだろう」
「感染者4000人で武漢の都市機能を止めたなら、中国は先回りしてかなり思い切った手を打ってきてるな」
そんなふうに考えていたのですが、どうやら逆で、後手に回っているように思えてきました。
おそらく武漢だけで数万人から10万人超の感染者が想定されたので、都市機能を止めたのではないかと思います。
真実は行動に現れる。
後手を踏んで都市機能を止めたなら、事態はかなり深刻です。
そこで最上位のパンデミックフェーズ6に認定された2009年インフルエンザと比較をしてみたいと思います。
2009年インフルエンザ(H1N1)
2009-2010年にかけて流行
アメリカで8400万人の感染者
日本でも2000万人が受診
WHO域内で18500人の死者、
米疾病対策センター(CDC)などの推計では途上国を含めて28万人の死者、
日本でも200人を超える死者が出たそうです
時系列
2009年
- 4月12日: メキシコ・ベラクルスの町で発生した原因不明の呼吸器感染症集団発生がWHOに報告。
- 4月15・17日: アメリカ・カリフォルニア州南部の子ども二人から新型インフルエンザウイルスが分離。
- 4月23日: メキシコでも新型インフルエンザ患者を確認。
- 4月24日: WHO 国際保健規約に基づき国際緊急事態を宣言。
- 4月27日: WHO 人-人感染が容易に起こり、感染が拡大するとして「フェーズ4」宣言。
- 4月29日:WHO 2カ国以上で感染が拡大、「フェーズ5」宣言。
- 6月11日: WHO の複数の地域に感染が拡大、パンデミックは不可避として「フェーズ6」宣言。
2010年
- 8月 WHOが終息宣言
この時の日経平均のチャートは
こんな感じでした。
リーマンショックからの立ち直り時期ということもあり、株価に影響があったのかどうか?
おそらくインフルエンザ報道が激化したであろう時期に株価上昇が抑えられ、フェーズ5宣言で出尽くし反転。
そしてフェーズ6宣言で上昇終了にも見えるのですが、この頃ちょうど海外にいたので、記憶が殆どありません。
投資家は、インフルエンザより底値からの爆騰に関心があり、その時々の金融財政政策の報道で大きく揺れたのかもしれません。
WHOはこの時、最高ランクのフェーズ6を宣言しましたが、後になって「やりすぎじゃないか」と批判を浴びたそうです。
儲けたいアメリカの製薬会社からお金をもらっていたとかなんとか。
そのトラウマがあるのか、今回は緊急事態宣言には慎重なように見えます。
中国自身が広範囲の都市機能を止め、海外への渡航も中止するという前代未聞の措置をとっているのを考えると、かなり違和感があります。
おそらくWHOが何らかの宣言を出すまで、為替はジリジリと円高。
毎朝10時頃発表の感染者数の情報に、相場がふらされる展開になりそうです。
しかしながら「事故は買い」なので、最後は元の水準に戻ります。
戻りを忘れないようにしたいところです。
それにしても中国は、アメリカと覇を争うような大国になっておきながら、未だに暗黒時代のような隠蔽工作をやるんですね。
ちょっと見る目が変わりました。