S&P500種の天井視野、流動性がピークに達し-BofA分析
バンク・オブ・アメリカ(BofA)によれば、米株式相場は今年最大の好調期を過ぎた可能性が高い。各国の中央銀行が一斉に成長刺激に力を入れた局面が、3月にピークに達したためだという。
S&P500種株価指数は4-6月(第2四半期)に3000ポイントを超えた後に崩れるだろうと、マイケル・ハートネット氏らBofAのストラテジストは5日付の顧客リポートで指摘した。これはS&P500種の現行水準から約4%高に相当し、BofAが予想する年末水準を100ポイント上回る。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-04-05/PPI5626K50XS01
▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲
そろそろアメリカ株も戻り天井カウントダウンに入ったんじゃないかなと思います。
S&P500は2018年1月高値と2018年9月高値を結んだ赤文字のマクロ・シーリングに迫りつつあります。
マクロ・シーリングというのはマクロ経済的な株価の上限という意味でtechnoteが名付けた造語です。
このマクロ・シーリングは2000年高値ともほぼ一致します。
仰角年率3.6%。
近年のアメリカのGDP成長率の上限ともほぼ一致します。
株価成長率≒経済成長率。
アメリカの現在の社会構造であれば、これを超える成長はないと思います。
そして緑文字の修正下値支持線。
これは2009年リーマン・ショック安値と2016年チャイナ・ショック安値を結んだものであり、リーマン・ショック以降の株価上昇の最も穏やかな成長線です。
昨年のクリスマス・ショックでこの修正下値支持線を割り込みましたが、12月以降の上昇でこの修正下値支持線まで戻ってきました。
この線はリーマン・ショック以降の株価上昇の最低限の上昇ペースト考えられ、仮に景気後退に陥らず、アメリカ株が高値を更新し続ける場合には、最低限これに沿って上昇することが必要になります。
しかしこの修正下値支持線は仰角年率15%あります。
こんなペースで経済成長できるはずがありません。
株価がこれ以上上昇するのであれば、実態経済とかけ離れた上昇、つまりバブルになる必要があります。
ITバブルのようにPER100倍などの世界になる必要がありますが、ちょっと考えにくいです。
AI・第四次産業革命でしょうか?
しかしAIの世界の版図は既に決まっています。
ITバブルの頃はGoogleもAmazonもまだ会社の規模がそれほどではありませんでした。
しかし現在AIを主導しているのは、時価総額上位企業です。
そんな企業がここからPER100倍を目指して上昇するとは想像しにくいです。
それとも金融緩和のやりすぎによるバブルでしょうか?
金融緩和だけでバブルになるなら、ずっと日本はバブルのはずです。
アメリカも日本と同様、量的緩和の”量的”の部分は効果がなく、増やしたマネーは使われないままに終わりました。
ここから金融バブルが走り出するとはちょっと考えにくいです。
冒頭の記事ではS&P500が3000ポイントを過ぎたあたりで天井を打つのではないかと書いていますが、マクロ・シーリングは現在そのあたりにあります。
technoteは昨年10月の史上最高値を超えないと予想していますが、超えても超えなくてもさほど違いはなく、マクロ・シーリング付近で天井だと思います。
ちなみに2000年の場合、S&P500は3月に1552.87の高値をつけた後、4月に1339.40の安値を付け、そこから9月に89.3%戻しの1530.09まで上昇。ここが戻り高値のピークになっています。
今回は2018年9月に史上最高値2940.91。
クリスマス・ショックの底が2346.58。
同じ89.3%戻しと考えると、2897.77となります。
先週金曜の終値は2892.74であり、ほぼ肉薄しています。
冒頭の記事以外に、「そろそろ天井?」という記事は見当たりませんでした。
総楽観ですね。
いいところだと思います。