12/12、ファーウェイCFOの保釈が認められ、日経平均は猛然と上昇を始めました。
釈放と保釈を間違えたわけもなく、この動きはなんだろうと思って眺めてたのですが、強いのは日経平均だけでTOPIXはついてこず。
夜間の欧米の株価もそれほど反応したわけではありませんでした。
 
翌13日も崩れず、後場に入ると21800円より上で水平に止まったような値動きになりました。
この間一貫して先物は現物より20円程度高く推移しており、現物を釣り上げる動きになっていました。
日経平均先物の値動きだけがおかしい状況です。
そして14日SQを通過すると買い支えは崩壊し、大きな下落となりました。
 
13日に先物を買い支えたのも、14日にブン投げたのも野村證券。
 
 
野村證券のポジションを見ると、11/16に12000枚の買いポジションだったものが11/30にかけて46000に増えており、日米首脳会談に向けて猛然と買っていたことがわかります。この間、一貫して日経平均は21500より上で推移しており、平均単価はかなり高かったと思います。
そしてファーウェイCFO逮捕の急落後の12/7時点でも22000枚の買い玉を残しており、21500のプットもかなりの枚数を保有していることから、21500より高いSQでないと救われないポジションを残していた主体の存在が伺えます。
 
突然のファーウェイ・ショックに巻き込まれて逃げ切れなかったのかもしれません。
この「21500より上のSQでないと救われない大きなポジション」を持っていた主体が野村の自己売買なのか、野村證券を利用している顧客なのかはわかりませんが、この主体の独り相撲により日経平均は乱高下となった模様です。
 
 
もともと12/11の時点でもリバウンド圏に届いておらず、自律反発が始まる位置ではありませんでした。
ファーウェイCFOの保釈や米中の緊張緩和を指摘する声もありましたが、25日線付近まで戻したのは日経平均だけであり、TOPIXや海外市場がついてこない中、この買い支えは流石に無理があったと思います。
13日は21800円より上で先物で20円程度釣り上げていたものの株価を伸ばすほどは買っておらず、価格をこの水準でキープしたかったものと思います。
 
状況を総合的に見ると、この買主体のポジションは21500では足りず、21750以上でないと救われないポジションだったように思います。
しかしSQは21600台にとどまり、21500のプットもインせず、この買主体は大きな損失になったと思われます。
 
12限月の位置取りを巡る戦いは終わり、来週以降どのように動いていくのか?
14日の大きな下落はこの買主体のブン投げと思われるので、先行きの株価を占うものでは無さそうです。
 
しかし買目線で見ていた大口主体が大きな損失となったことで、買い方にとっては不利になったと考えざるを得ません。
12/10、12/11の底が硬かったのも、下げさせたくない買い方が支えていたものと思われ、12限月が終了して買い支える必要がなくなったことを考えると、このまま10/26の底割れを試しに行く可能性も考えておいたほうが良さそうです。