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米FRBが25bpの利上げ決定、「緩和的」政策の終了示唆

 

[ワシントン 26日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)は26日まで開いた連邦公開市場委員会(FOMC)でフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を2.00─2.25%に引き上げることを決定した。利上げは予想通り。決定は全会一致だった。

 

https://jp.reuters.com/article/fomc-rate-hike-idJPKCN1M62S5?il=0

 

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株価は天井ラインを形成するか?

 

FOMC以降米株は軟調。

ナスダックは8月に天井を付けてから1ヶ月、高値を更新できていません。

NYダウは9月にようやく年初の高値を更新しましたが、FOMCを前に追い落とされてしまいました。

そしてS&P500

 

上図の黒のラインは、2000年高値と2018/1/26の高値を結んだものです。

9/21にこのラインに再度タッチしましたが、一日のみで押し返されてしまいました。

 

これはこれまでにはなかったパターンです。

株の場合、釣鐘型の波形になることが多く、底はわかりやすいのですが、大天井はわかりにくいです。

特にイベントもなく、なんとなく天井を付けて、なんとなく終わります。

上昇途中の高値が、特定のライン上できれいに止まることはあまりありません。

 

9/21が大天井かどうかはまだわかりません。

現状、伸びは小さく、かといって大崩もしません。

そして同じラインを試しに行っているように見えます。

特に株バブルになるような兆候はなく、市場がPERを見て判断しているうちは、このラインあたりが限界なのかもしれません。

 

2000年高値と現在を結んだ仰角は、S&P500は年率2.1%

ナスダックは年率2.5%です。

今後の成長を考えれば、ナスダックのほうが高いのもうなずけます。

 

そして先日、FRBが政策金利を2-2.5%に引き上げましたが、アメリカの潜在成長率はほぼこのくらいです。

利上げに長期金利は反応せず、むしろ低下しました。

会社の経営者から見るとどうなるのか?

従業員に給与を払い、投資家に配当を払い、利益から税金を払い、会社の資産成長速度≒株価の上昇速度は年率2.1%程度。

現在のアメリカ長期国債は3%程度なので、会社を売り払って米国債でも買ったほうが儲かる計算になります。

 

FOMCでも中立金利の水準について議論がかわされたようですが、

現在の金利水準は、経営側から見れば既にオーバーキルなのかもしれません。

 

 

日本株は?

上記はバブル崩壊以降のTOPIXのチャートです。

右肩上がりですが、きれいに頭を抑えられていることがわかります。

仰角年率0.5%

日本の潜在成長率を考えれば、まあそんなところでしょう。

 

TOPIXは1/23に上記ラインに肉薄した後、下落に転じました。

短期的にはともかく、長期的にはきれいな天井ラインを形成しています。

1/23は歴史的に見ても、頂点の候補だと思います。

 

日経平均はどうなのか?

 

2000年の頂点と、2018/1/23の頂点を結んだラインを、昨日一瞬タッチしたものの、終値では押し戻されてしまいました。

「超える時は勢いよく」が基本なので、この値動きはちょっと怪しいです。

CME先物から見て週明け月曜は小高く始まるかもしれませんが、終値で1/23を超えられないようであれば、売り方は再度チャレンジしてみてもいいかもしれません。

うまくすれば大天井が取れるかもしれません。

まがりなりにも高値を更新しているので、終値を確認するまでは打診程度にしておいたほうがいいと思いますが。

 

日経平均の場合、2000年の高値と結ぶのが良いことかは、よくわかりません。

日経平均は2000年4月の銘柄入れ替えでストップ高・ストップ安が相次ぎ、整合性が取れなくなっています。

2008年基準であれば現時点の天井ラインは24500付近までありますが、どちらにせよ上値は期待できそうにありません。

ここを大きく超えていくようであれば、それこそ無軌道なバブルに発展する可能性があります。

 

ちなみ日経新聞に記載されているPERですが、これは加重平均PERです。

https://www.nikkei.com/markets/kabu/japanidx/?n_cid=DSMMAA09

 

これを見ると日経平均だけ割安に見えますが、そんな事はありません。

PERの低い銀行などの比重が大きくなっているためこのように見えますが、銀行は異次元緩和により利益が上がらないシステムになっています。

単純平均のPERはすでに18倍を超えており、割安とは言えません。

https://indexes.nikkei.co.jp/nkave/archives/data?list=per

 

日経新聞のPERを見て、「お、まだ13倍か。割安じゃないか」と思う人がいるかも知れませんが、

日経平均採用銘柄でPER13倍以下の銘柄がいくつあるのか?

確認されたほうがいいと思います。

 

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https://ameblo.jp/technote2012/entry-12411958160.html