
PY1344497
◆前日終値
日経平均22197、米ドル111.1、長期金利0.035、原油74
騰落レシオ82、25日平均乖離-0.82、空売り比率43.4
◆寄り前動向
ダウ+0.58%
◆イベントリスク
<上昇リスク>
アベノミクス-数年に一度
<下降リスク>
イギリスのEU離脱-数か月~数年
FOMC出口戦略-数ヶ月~数年
トランプリスク-数ヶ月~数年
◆現況
下落
次の目標14673
◆歳時記
梅雨入り
6/14-7/15 ワールドカップ
昨日のNYダウは4日続伸。
| Date | Open | High | Low | Close | ||
|---|---|---|---|---|---|---|
| Jul 10, 2018 | 24,806.97 | 24,945.38 | 24,806.97 | 24,919.66 | ||
| Jul 09, 2018 | 24,519.20 | 24,796.52 | 24,518.43 | 24,776.59 |
米国株式相場は上昇。ダウ平均は143.07ドル高の24919.66、ナスダックは3.00ポイント高の7759.20で取引を終了した。週後半から始まる4-6月期決算発表への期待感から買いが先行。金融関連株に売りが広がったものの、原油相場の上昇が好感され、堅調推移となった。
昨日の日経平均は3日続伸
| 日付 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 |
|---|---|---|---|---|
| 2018年7月10日 | 22,215.34 | 22,321.6 | 22,196.89 | 22,196.89 |
| 2018年7月9日 | 21,838.53 | 22,105.95 | 21,825.76 | 22,052.18 |
10日の東京株式市場で日経平均株価は3日続伸した。前日比144円71銭(0.66%)高の2万2196円89銭で終えた。9日の米株式相場が大幅高となり投資家心理が改善。短期スタンスの投資家が日本株の買い戻しに動き、ファストリやソフトバンクといった主力の値がさ株が上昇した。円が対ドルで約1カ月半ぶりの安値を付けたことで採算改善の期待が高まり、輸出関連株も高くなった。
東証1部の売買代金は概算で2兆6087億円(速報ベース)だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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NYダウは上昇でしたが、寄り付き前にトランプ大統領が追加の対中関税を発表したことから、今日の日経平均はギャップダウンのスタート。
寄り付き後も下げ幅を拡大し、一時450円を超える下落となりましたが、その後切り返して小安く推移しています。
新たに発表されたのは2000億ドルに対して10%の関税。
ここまではほぼ予想された範囲です。
中国の対米輸出は5000億ドル。
アメリカの対中輸出は1300億ドル。
第1ラウンドは
アメリカが500億ドルに対して25%の関税。
それに対して中国が500億ドルに対して25%の関税。
同額やり返しました。そして中国はWTOに提訴。
それを確認したあと
第2ラウンド
アメリカが2000億ドルに対して10%の関税。
中国は報復するのか?
中国はあと800億ドルしか対米輸出の枠がありません。
アメリカに対して同じ打撃を与えるためには、800億ドルに対して25%の関税を掛ける必要があります。
そうすると中国はアメリカからの輸入1300億ドル全量に対して25%の関税をかけることになります。
対してアメリカは中国からの輸入5000億ドルの一部に対して25%と10%の関税。
WTOに対して、「中国の方が悪い」と抗弁する余地が生まれます。
中国がそこまでやるのか?
トランプ大統領は中国の出方を見ています。
仮に中国が25%の追加関税を実施し、なおかつWTOでもアメリカの思惑通りにならなかったとしても構わない。
5000億ドルの大きな枠で中国に勝てるはずだと踏んでいると思います。
中国は今回、報復に出ないかもしれません。
それを見越して相場は一旦落ちたあと、切り返しているのでしょう。
しかしこのまま膠着となれば、トランプ大統領は対中貿易赤字が減るのを楽しみに待つことになりますが、これは実現しません。
中国の経済に打撃を与えて、中国の輸入が増えるわけがありません。
更に中国には4兆ドルの米国債があるため、これをちらつかせることになれば金融ショックに波及しかねません。
中国が我慢すれば穏やかなシュリンク。
中国が為替戦争もいとわないとなれば、急速なクラッシュもあります。
今の所、ろくな帰結になりそうにありません。
原因はトランプ大統領の勘違いにあります。
トランプ大統領は、アメリカの貿易赤字の原因が、アメリカ自身にあることを理解していません。
潤沢な貿易赤字を背景に、関税戦争で世界中に勝利できると思っていますが、そうならないことを理解するのは数年後。
ちっとも貿易赤字が減らないことを目の当たりにしてからになりそうです。