中国、サーキットブレーカー停止 株式相場安定狙う
[シンガポール/上海 7日 ロイター] - 上海・深センの両証券取引所は7日、相場の急変時に取引を停止する「サーキットブレーカー」制度を8日から停止すると発表した。
中国証券監督管理委員会(CSRC)の報道官は「サーキットブレーカーが株価急落の主因ではないが、想定通りに機能しなかった」とし、「コストが利点を上回った」と述べた。
その上で、相場の安定化に向けて停止を決定したと説明し、制度改善に取り組む考えを示した。
中国のサーキットブレーカー制度では、相場が5%下落した場合に取引を15分間中断、下落率が7%に達した時点で終日売買を停止とする。
上海と深セン市場ではこの日、取引開始後30分足らずで今週2度目となるサーキットブレーカーが発動され、終日取引が停止された。
http://jp.reuters.com/article/china-suspend-circuit-breaker-idJPKBN0UL1SW20160107
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今年から導入された中国市場のサーキットブレーカーは初日から発動され、1/4と1/7は終日売買停止となりました。
そして今日、サーキットブレーカーの支えのない状態で上海市場はオープン。
ビル・グロス氏は上海市場は5-6%の下落と予想しましたが、実際には小幅な下落から切り返し、上昇して取引を終えました。
中国の場合は、アメリカの利上げ開始により欧米資本のドル回帰が鮮明となっており、昨年夏チャイナショックと呼ばれる暴落が起きました。
そして中国金融当局はそのような資本流出を抑えるため、大株主の株式売却を禁止しました。
その禁止措置が1/8に解かれるため、相場暴落を懸念した株主が先回りして売ったようです。
しかし当日1/8は、特に混乱は起きませんでした。
そして1/9以降は新たな措置が発動され、
・3ヶ月間に売却できるのは発行済株式の1%まで
・売却計画を15日以前に提出
というルールになっています。
「売れない恐怖」が創りだした今回の中国株暴落。
来週以降は落ち着きを取り戻すのかが注目されます。