2014年の相場はどうなるのか?
今回はこれをテーマに考えてみたいと思います。
まず、大枠から。
来年も引き続き日米金融緩和がテーマになるでしょう。
基軸通貨で他国の影響を受けにくい米株から考えてみたいと思います。
米株について
FRBバランスシートと米株
http://news.goldseek.com/GoldSeek/1387371600.php
FRBのバランスシートとS&P500指数の推移です。
青がFRBのバランスシート。赤がS&P500。
「S&P500の90%はFRBのバランスシートで説明できる」という人もいるくらい、よく連動してますね。
「量的金融緩和を段階的に縮小して、2014年年末頃に終了する」というバーナンキ議長の筋書きに沿えば、2014年の後半のどこかで買入額と償還額が拮抗し、FRBのバランスシートは縮小に向かいます。
(関連記事:2013/12/18 FRBが量的金融緩和縮小を決定 )
それまではFRBのバランスシートはスピードは緩やかになりますが拡大することになるので、米株も年後半までは昨年よりも穏やかに上昇し、その後停滞となるんじゃないかなと思います。
次に為替です。
為替の見通し
為替は2011年に大底を打った可能性があるんじゃないかと思います。
アベノミクス以前の2011年から貿易赤字基調に転じており、黒田バズーカが無くても長期の円安基調に変化は無かったと思います。
それに加えて日銀がFRBより長い量的緩和を行うことが確定しているので、為替はいずれ2007年の高値124.14円を抜いてくると思いますが、これはおそらく2015年に入ってからであり、2014年は高値110円・安値95円といった停滞になる可能性があると考えています。
理由は今年の春-夏にかけて原子力規制委員会の審査が完了し、原発の再稼動が話題になってくると思われるためです。
審査も延期になる可能性があり、合格しても自治体でもめるのですぐに再稼動にはなりませんが、一定の話題になり、為替相場に影響を与えるんじゃないかなと思います。
日本が貿易赤字に転落したのは原発停止が大きく、原発が再開されれば黒字転換すると考えている人は多いのではないでしょうか?
しかし東電の賠償や除染といった問題が残っているので、2014年中に簡単に原発再稼動とはいかないでしょうから、年内はしばらくもみ合った後、2015年に向けてやはり円安に向かうと思います。
日本株の長期推移
日経平均の長期チャート
日経平均はバブル崩壊以降上値も下値も切り下がっています。
典型的な下げ相場ですね。
その前提で言えば、既に日経平均は高値ぎりぎりのところまで上がっています。
このまま2007年の高値を超えてどんどん上がっていけるとは考えにくいです。
大勢が上昇を確信していればそのまま上がっていくことも考えられますが、2013年も出生数最小更新・人口減少過去最大を記録した日本でそんな確信を持つのは難しいと思います。
つまりいずれはもう一度下値をためしに行くバターンになるんじゃないかと思いますが、金融緩和真っ只中ですぐに下落も考えにくく、あと1-2年は2007年の高値18300円近辺でぐずぐずするような気がします。
TOPIXの長期チャート
TOPIXは日経平均と様相が違います。
下値は切り下がっていますが、上値は切りあがっています。
金融相場独特のボラタイルな動きとなっており、中身が追いつかない中、金融だけで株価が右往左往している様子が伺えます。
そして今回、アベノミクスで記録的な株価上昇となった今日現在でもまだ波動は上限に達しておらず、道半ばです。
最大の金融政策となった黒田バズーカが来年まで続くことから、2015年~2016年にかけて2007年の高値1816.97を取りに行く可能性があると思います。
その他の要因
・消費税
以前の記事(消費税増税で株価は下がる? )でも書きましたが、消費税増税は駆け込み需要とその減退があるだけで、実際の消費にはほとんど影響を与えません。
今回は2015年の消費増税も視野に入っていることから、反動減すら起こらない可能性があります。
株価にもあまり影響は無いと思います。
・オリンピック
これも以前の記事(東京オリンピック決定で株価は上がる? )で書きましたが、オリンピックの経済効果は日本の経済規模に比較すると小さく、誤差の範囲でしかありません。
建設関係は既に株価に織り込み済みで、今後の株価にはほとんど影響を与えないと思います。
・アベノミクス3本目の矢
これがよくわかりません。
これといった成長戦略は何も出ないうちに年を越してしまいました。
たいしたものは出ないような気がします。出せるならとっくに出してるでしょうから。
日本の失われた25年は、借金で社会保障をまかなうという愚かな自転車操業に陥り、若い世代が税金と社会保障費で婚姻に支障を来たしており、晩婚少子化により人口バランスを崩してしまったのが原因だと思っています。
これを覆すような政策が出れば状況が一変すると思いますが、なかなか難しいのではないでしょうか。
2014年の株価は?
これらを総合的に考えると2014年の日本の株価は
・春頃一旦ピーク。為替が調整して下落に転じるが、大きな調整にはならない。
・為替はあまり頼りにならないが、米株の堅調が年後半まで続くため、夏ごろに調整が完了。年末に向けて上昇する。
・日経平均はあまり上昇感は無く、上限17500円前後。
・TOPIXは上昇し1600を超える。
・NT倍率は急速に縮小し、日経平均採用銘柄より、TOPIXのその他の銘柄の方が上昇が大きい。
こんな感じじゃないかなと思います。
自信はまったくありません笑
証券各社が2014年の見通しを出していますが、このたぐいで当たってるのを見たことがありません。
たぶんtechnoteの予想も大きく外れるでしょう。
一年間の株価展望なんて無理ですってば![]()
2014年の初笑いとして、あまり深く突っ込まずに読んでください。
証券各社の見通しは、どなたかがツイッターでまとめてくださってるようですので、以下にリンクを張っておきます。
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