先日ザ・フーの『四重人格』ツアーについて書いたがそもそも『四重人格』とはなんぞや?

ということで…。

それはザ・フーが1973年に発売したアルバムの邦題であるという事。
オリジナルタイトルは
『Quadrophenia』

メンバー四人それぞれテーマ…みたいな事はあちこちで書いてあるのでそこいらは省略します。


『四重人格』のボックス等リマスター盤発売時にユニバーサルミュージックのホームページで

「私が最も誇りに思うザ・フーのアルバム、それが『四重人格』だ」 by ピート・タウンゼント

とのコメントがあった。

更にこれ以降まともなアルバムをつくっていないと『四重人格』のドキュメンタリーの中でピートが発言している。

確かにこれ以降名曲こそ誕生しているが名アルバムとして評価されている作品は誕生していない。

まぁ最も誇れるかは宣伝文句?にしても確かに最後の誇れる作品であるには違いない。

いつだか何かのインタビューでポール・ウェラーもザ・フーは『四重人格』迄だとコメントしていた。
ついでに1989年当時尋常でない規模で行われた『25th anniversary The Kids Are Alright reunion tour』も駄目出ししていた。
ミック・ジャガー曰く「金儲けの為だろ!」の例のツアーだ。
ミックうるせーっつうの。

確かにロックか?と問われたら……??…

でも良質なミュージックか?と問われれば…Yes!
なんで僕は好き!

まぁ僕に言わせればポール・ウェラーはジャムで終わっていてスタカン、ソロでも良い曲があるけど金出して迄欲しいのが無いと思うのとそうは変わらない(笑)

さて肝心な内容だが
まずストーリーを一言でいうと

若者の葛藤!

サウンド的にはザ・フーのパワフルな演奏にブラス、ストリングス(調なシンセ)、シンセサイザーを上手く絡ませている。
更に曲間には波、風、雷、雨、砂浜を歩く足音等SEで埋められている。
僕は全部シンセサイザーで作った音だと思っていたけどドキュメンタリーのピートのコメントだと実際に浜辺で録音した部分もあるみたいだ。

まあ良くいえばスケールの大きい、
悪くいえば大袈裟な作りのサウンドになっている。

そのためシンプルな編成が好みな人、例えば『ライブ・アット・リーズ』や初期のクラッシュとかジャムが好きでそこいらから入ってきた人には敬遠されてしまう場合がある。
というか僕の周りに若干名いる。
要は1stみたいなのを73年の音でやってくれたら満足だという事。
気持ちはわからんでもないがね。

この作品はピートのソロ色が強いと批評もあるが元々ザ・フーの作品の殆どがピートが手掛けていてそれを他のメンバーや関係者が膨らませて世に送り出していたのだが『四重人格』ではピートがいつもより踏み込んでいただけの事。

そんで最後はロジャーが駄目出しできる立場にいる。

「これは僕には歌えないな…」

ザ・フーではシンガーに徹し、ピートの仕上げに意見ができる。
ロジャーが居ないとピートの作品が表現できない。
ロジャーの存在はある意味偉大だ。


…そういやプレミアリーグのアーセナルの為にロジャーが作った応援歌ってどんな曲なんだべ…。


とりあえず今日はここまで!近い内に続き書きます。