昔々、あるところに極々普通の爺さんと婆さんがおったそうな。
爺さんは競艇へ、婆さんはホストクラブへ遊びに行きました。
いつも夜通し朝帰りの婆さんはその帰り道、古色蒼然たる吊り橋を慣れた動きで渡りながら泳ぐ白鳥を何気無く見ていたら、どんぶらこ~どんぶらこ~大きな袋を背負った七福神の宝船が航海していました。
余りにビックリした婆さんは「ぉお!七福神や」と思わず口走ってしまいました。
すると七福神がフッと婆さんの目の前へ現れ、
「貴女にこの袋から2つプレゼントしましょう。1つは大きな金の桃、もう1つは銀の桃、そしてもう一つは食えば美貌が手に入る桃です。」
金と銀の桃は片手で掴める大きさだが、美しくなると聞くその桃は桃と思えない程に大きく、漬物樽くらいのサイズは有る。
「それじゃ美貌が手に入る桃と金の桃を下せぇ。」
婆さんはブランド好きでお金に困っていて、この金の桃を売却しようと考えていました。
そして家に帰り
「爺さんやこんな物貰ったで」
爺さん「何じゃこりは?」
婆さん「これを食えば美しくなるそうじゃ。」
そして爺さんは 「この桃は本当に食えるかの?」
(これは金で出来ているから売れるよ。ヒッヒッヒ)
妙にニヤニヤする婆さんを不思議に眺めていたらパカッと桃は割れ、中からなんと可愛い可愛い人間の赤ちゃんが産まれてきました。
一同「ohh!!!」
余りの驚きですっかり持病のぎっくりを再発した婆さん。