全国のMAIちゃんファンのみなさま、お待たせしました!MAIちゃんの奮闘記第4話です。
前回のフライトでは、とっても操縦がラクになる計器上に表示されるマゼンタの線について
簡単にしかお伝えしておりませんでしたので、今回はその詳細に触れていきたいと思います。
フライトのテクニックというより、機体システムの話題が中心となりますので、
前半はシステムの説明、後半は実際のフライトでの取扱い、というこれまでとは少し違った構成で進めてまいります!
それでは、本題です。
マゼンタの線の正式名称は
『FD (Flight Director)』
といい、みんなからはエフディーの愛称で親しまれております。
航空機の操縦中は「姿勢計」「高度計」「飛行方位計」「速度計」「昇降計」などの計器類や、
「外の景色」などの情報で機体の状態を読み取りコントロールしていくのですが、
その中でもで大切なのは、前回のフライトでも少し触れましたが、
所望の諸元で安定する『機体姿勢の確立』です。
水平直線飛行中、高度がズレないピッチ角度(迎え角)を維持することにより、
高度がズレない機体姿勢を確立することができました。
FDはこの一連のコントロールを劇的にサポートしてくれます。
。。
。。。。。。
んー、文章で説明すると少し回りくどい表現になってしまいましたね。。。
気を取り直して計器類の説明からしていきます。
メインの計器は飛行機の
速度、高度、昇降率、機首方位、姿勢
そのすべてを1枚の画面に集約してあります。
操縦稈の向こう側、パイロットの正面で一番見やすい場所にあります。
①速度計
飛行機のスピードを示します (単位はKnot:ノット)
②高度計
飛行機の飛んでいる高度を示します(単位はFeet:フィート)
③昇降計
機体がどのくらいの割合で上昇しているか、降下しているかを示します
(単位はxxxFeet/min:毎分xxxフィート)
④機首方位計
機首がどちらの方角を指しているのかを示します
⑤姿勢指示計
機体が傾いてるのか、機首が上下どちらを向いているのか示します
簡単に説明しましたが、この画面さえあれば飛行機はコントロール出来てしまいます!
しかし!!
第2話、第3話をご覧になった読者の皆さんならお分かりかとは思いますが、この画面だけではMAIちゃんは飛行機をコントロールできていなかったですね。。。(・・;)
ここで秘密兵器のFDの登場です!!
それでは、MAIちゃんと一緒にレッスン開始です
まずは、FDを計器画面上に出してみましょう!!
店長 「じゃあ早速始めようか、上のパネルにあるこのスイッチをONにしてみてくれる?」
姿勢指示計の上部に表示されるFDの文字。
しかし、お目当てのマゼンタの線が出てこない。。。
MAI「FDって出ただけでマゼンタの線が出てこないんですけど。。。」
店長「FDに指示を出してあげないと出てくれないよ。」
MAI「指示ですか??」
店長「そうだよ。目的の高度や方位を指示してあげないと、どこに向かっていいかFDさんも分 からないでしょ?」
MAI「FDって指示待ち人間ですか?使えないですね・・・」
店長「いやいや、そもそも人間じゃないし(笑)MAIちゃん厳しいね!」
店長「とりあえず、HDG SEL(方位の指示)とALT HLD(高度の維持)を押してみようか」
すると何もないPFD(メイン画面)に...
FDが出現!!!(ちょっと見づらいですね。笑 画面中央のマゼンタの線です)
重要なのに意外と小さいところがミソです。
そもそもスイッチたちがついているこのパネルは、
MCPと呼ばれ、FDや自動操縦に関係する非常に奥が深い一品となっております。
使い方を覚えるといろんな事ができるんです。
あまりに奥が深いので次回以降で。。。
ではでは、いつも通り神戸空港RW27よりTAKEOFFでございます。
離陸後HDG180°高度5000ftを保つよう伝え、例のMCPパネルにも同じ指示を入力します。
店長 「今日は、前回の続きで、このFDの交点と
姿勢指示計の真ん中にある黒点を近づけることだけを考えてみて」
MAI 「ふーん。。。」
マゼンタの線が右にあれば、操縦桿を右に切り、左なら左、
上なら手前に引き、下なら押し込めばいいだけだよ。」
店長も少し手を貸しながらFDと黒点を合わせるサポートをします。
すると!!!
先ほど指定した、高度、HDGで安定した水平飛行になっているではないですか!
店長 「MAIちゃん、今高度とHDGどう?」
MAI 「180°と5000ft!どっちもピッタリです!!」