サイドスタンドの加工をやっているところはチョイチョイ有ります。加工する人の考え方等によって異なってきます。リスクを減らし見た目も美しく・・・弊社の考え方はそういうことです。途中で切って付けてあるサイドスタンドをよく見かけますがリスクは有ります。多くのサイドスタンドはクロモリ鋼という物で作られています。(その他、一般鋼材・鋳物、アルミ鋳物やステンレスも有ります)クロモリ鋼の場合溶接棒までクロモリ対応の物を使用しているバイク屋さんは少ないでしょう。そうなると破断強度が変わってきますので割れる事も出てきます。途中で切ったサイドスタンドが割れればバイク自体が倒れます。

 

今回も一桁台から13度狙いで加工致しました。13.3度ですから狙い通りと行ったところでしょうか。車両によって角度も違いますので参考までに。

例えば底面から3cmの所で溶接した場合、パキッと折れたら間違いなく転倒します。2cmでも怪しいです。折れたサイドスタンドを修正した事も多々有ります。すぐには折れなくても数ヶ月~数年後に折れる。当然保証期間も過ぎるでしょうからクレームきかない。といった感じで弊社に相談に来ます。クロモリに限らず鉄鋳物やアルミ鋳物もそうです。弊社で加工したスタンドは割れた、折れた等は今まで1本も有りません。

 

弊社では底面の加工を行います。万が一割れたとしてもリスクは最小限でとどめられます。極厚底板の大きい物はちゃんと付けないとリスクが上がります。平坦な所ではベタで付いていても路面が傾いていればつま先立ちや、かかと立ちになる事も有ります。溶接している所から距離が純正より有りますので割れるリスクも高まるんです。あくまでもちゃんと付いていなければ・・・のお話しです。

 

金額の振り分けで言うと溶接がもの凄く大変なわけではありません。何でもそうですが“前処理・準備”が7割を占めます。一番大変な角度合わせから足かけ部製作・見た目、使用感、強度を考えながら準備をしていきます。

 

まずは角度合わせと面出し・開先取り・台座のバリ取り・サンドブラスト処理・徹底的な脱脂を行います。

 

まずザックリ切ってから角度の確認と摺り合わせを行っていきピッタリと付くようにしていきます。短すぎれば角度が付きすぎてしまいます。そうなった場合は元に戻せませんので注意が必要です。ここ、何度か付け外しを繰り返します。結構気を遣います。

 

そしてブラスト処理と2mm程の開先処理をし再度、角度と溶接面の隙間を確認して徹底的に脱脂をしてやっと溶接準備が出来ました。

  

そして足かけ部の製作をします。単純な棒を寸法で切ってボールが乗っかる場所の加工をします。

先端ボール部分も取れたりしてはいけません!当然開先を取ります。先端部分はステンレスを選択して頂きました。先端が一番触る所、それも砂などが付いた靴底で上げたり下げたり・・・塗装やメッキも耐えられません。確実に剥がれます。鉄の場合はサビが出る事も多いです。こだわりとしても錆びれば美しくないな・・・と思うのです。もちろん、ボールを付けない選択肢も御座いますが鉄材なので錆びます。棒だけもお受けしますし面取りはします、でも靴底に優しく有りません(笑)

先端をステンレスボールにする理由は靴底に優しい(笑)のと塗装は剥げる事が大前提なので剥げたとしても美しさを保てる。と言ったところです。

コレで溶接部材の準備が出来ました!ここまで結構大変なんですよ。コレが下準備です。ちなみに開先って言うのを取ると溶接面積が増えるので強度的には増していきますが反面、歪みが出やすくなります。歪みが出ないように溶接しないとせっかく決めた角度が台無しになります。。。

底面溶接が終わり仮付けと底面の角度の確認をします。問題なければ足かけ部の溶接に掛かります。ここでも足かけが上げた時、下げたときにやりやすい位置に来るよう棒を曲げて調節して付けていきます。コレも両方をやりやすい位置に持ってこないと行けないので何度か微調整をします。更に仮付け後角度の調整や位置関係の確認をします。それが終わったらやっと本溶接。ボールも本溶接していきます。ここまで結構な時間を要します。

 

溶接が終わり焼け取りと塗装準備をする為再度サンドブラスト・・・正直手間は結構掛かっています。コレが数千円じゃ無い理由です。

今回はTIGで付けました。なぜなら・・・溶接ワイヤーが無くなってしまって入荷待ちだからです。

TIGでもきちんとクロモリ対応の溶棒を使ってます。

 

ラッカー塗装でしたらお代を頂かずサービスで行っております。焼付け、ウレタンなどもお受けしておりますが塗装屋さんにお願いしますので別途料金と納期を頂戴します。95%以上のお客様はラッカーで良いと行って頂けます。ラッカーは塗膜が薄いので最低3回~4回塗ります。ウレタン程厚くはなりませんが1回塗りより遙かに良いです。底面ピッタリ、足かけもやりやすい位置関係になりました。サイドスタンド加工は常時お受けしておりますのでお気軽にご相談下さい。


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