もう、話を早く終わらせたかった。
いつまでも同じ事を言われ続けて私も、
いいかげん、うんざりしていた。
ごたごたが起きてから３週間というひにちが経過していた。
人生において、この時間って
ものすごく無駄な時間だと思った。
友達としてでなく、
母代としてしか私と接することができなくなってしまった彼女。
会長が大切だと泣いた彼女。
自分は母代として会長を一番に考えたいと言った。
母代になってしまったら
大切なものの順序が変わるのだろうか。
組織の中に身を置いたら
忠実に上下関係を築いていかなくてはいけないのだろうか。
私が助けたいと思っていろいろしてきたことが
もしかしたら彼女にとって負担になっていたのかもしれない。
そう思った。
あなたはこんなにできないのよ～と、
私から言われているような気になったのだろうか。
親切の押し売り、ありがた迷惑
くらいの思いだったのかもしれない。
実は、この会長と母代は３年前にも小学校で同じように、
会長と母代をしていた。
その年の役員はそれはもめていて、内部はごちゃごちゃで
メンバーが悪かったと当時は聞かされていて、
運が悪かったんだね～と言っていたけど
よくよく考えてみて今のこの状況を思い返してみて
あの２人では、
人をまとめることは無理だったんだろうなということに気付いた。
だから、３年前もそうだったのだ。
きっと、同じように
上からの物言いばかりしていたのだろう。
そして、変だと決め付けて理解しようとしない。
そんな人に、誰がついていくだろう。
誰からも信頼もされずに敬遠されるにきまっている。
３年前の１年間で、学べなかったのだろうか。
自分たちはいつもまわりに引っ掻き回されていると
思い込んでいるのだろうか。
そう、自分たちこそが被害者だと・・・。
何か事が起こったときに
スムーズに運べるように動いたり
おかしなことにならないように気配りをしたりするのが
私は上の立場だと思っていた。
なので、この２人のようなタイプには私はとてもついていけない・・・。
私はこれでも、子供が幼稚園の時
PTA会長というものをやった。
そして小学校でも不通の平役員、
そして今と同じ立場の部長も経験した。
一番下も、中間管理職も、そして一番上も
私はすべて体験してきた。
そして、私が体験してきた年は
どの役員も、とても楽しかった。
会長をしたときは園長先生から、
「こんなに団結力に優れた年はありませんでした！」
と言っていただけるほどまとまっていた。
そして、部長をやった５年前の役員は
今でもとても仲良しで年に1～2回は必ず飲み会がある。
あの年の役員はお互いがみんな認め合っていて
ちゃんと助け合ってものすごくバランスのとれた役員だった。
みんな自分に自信もあったのだろう。
だからこそ、相手のことも素直に認められた。
ところが、今回の会長と母代ときたら
どうやら自分に自信がないみたいだ。
反省ばかりしているとか
みんなに迷惑ばかりかけているとか
そんなことばかり言っている。
だったら迷惑かけないように考えればいいし
反省しなくて済むように、前もってもっと考えればいい。
私はそう思うのだ。
失敗したのは自分たちが至らなかったせいですとか
平気で言うのをやめてほしい。
だったらやるな！と言いたくなる。
会長はいろいろ大変なんだと言い訳をし
それをかばって泣く母代。
誰がそれを美しい師弟愛だと思うの？
私にもやたらと上下関係を強要するけど
はっきり言わせてもらえば
私は会長からも、母代からも給料なんて頂いてません。
いくら組織といってもたかがボランティアのPTA。
そこまで上下にこだわる必要なんて
私には全くないと思う。
でも、そもそもの価値観が違うのだから
彼らの意見と交わることなんてないだろう。
上下関係にして
自分たちのいうことをきかせ
統率をはかろうとするなんて
あんたたちはどこかの工作員ですか・・・。
まず、役員としてのあり方から
考え直した方がいいんじゃないの・・・。
でも、そんなことに気付かずに
今年もまわりに引っ掻き回されましたね～
なんて言いながら、2人で任期を終えるのだろうな。
てちさんには困ったもんでしたけど
なんとかうまくまとめて、やってこれてよかったですね、あたしたち！
みたいな会話がなされるに違いない。
彼女が肩書きをはずした時に、
私はもう心からの友だちでいる自信は
ないと思います。
彼女の事を嫌いになったとかそういうわけではありません。
何年も付き合ってきて
いい子だというのはわかってます。
けど、嫌な面を見てしまった。
そして、私に対する敵意まで。
この先、どうなっていくかはわかりません。
わたしの人生を振り返ってふるいにかけたとしたら、
いったい何人の人が私の網に残るのかな。
たくさん残ればうれしいかもしれないけど、
網目でひっかかっててどっちだかわかんない人よりも
余裕尺尺で網目にのっかってる人を
私は大切にしたいなって思いました。
半年後に、そのふるいをのぞくのが楽しみなわたしです。
さて、この日から数日後
学校にて行事があり
私たちは再び顔を合わせることになるのでした・・・。
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