先生は直ぐに調べに行き、私はベッドの側に座り待つ。
先生が戻ってくるまでの間、私の頭は佑唯のことでいっぱいだった。
そう、佑唯の身体の、
痣について。
ワイシャツを少しめくっただけ。たった少しの隙間だった。それなのに痛々しく赤紫色に染まった肌がはっきりと見えた。
虐待。
いつから。
ってか理佐たちは知ってるのか。
いや、そんな素振りなかった気がするけど。
だとしたらなんであんな笑顔でいられるんだよ。
親も親だろ。痛めつけた挙句最後は捨ててくとかクズだろ。
親じゃねぇのかよ!
「友梨奈ちゃん?」
「っ!」
「大丈夫?考えごと?」
「いや、なんでもないです。それより何かわ
かりました?」
「うん。分かったっていうか母親に電話して
みたんだけど、もう私たちには関係の無い
ことだから好きにしてくれっていわれて。
それで家族構成調べてみたんだけど、ご両
親とお兄さんの4人家族で、でもお兄さん
は3年前亡くなってるわ」
「関係ないか」ボソッ
「ん?」
「何でもないです。それより先生仕事速いん
ですね」
「そんなことないよ。ほら、もう授業始まっ
て10分経ってる」
え、ほんとだ。
「どんだけボーッとしてたのよ」
やば、愛佳にLINEいれるの忘れてた。
[次もサボるね]っと、これで大丈夫だ。
「先生、家はあるんですよね?」
「うん。あるけど」
「じゃあ私が送っていきます」
「でもご両親は居ないんだよ?」
「寧ろ好都合です。あんなの親じゃないで
すよ」
「でも、1人じゃ心配だし」
「私が側にいます」
先生は考え込んでいるようだ。
答えが出たのか先生が顔を上げる。
「分かった。佑唯ちゃんのことお願いね?」
「はい」
「でも意外だな~。
こう言っちゃ悪いけど友梨奈ちゃん人と関
わるの苦手そうだったのに、案外そうでも
ないのね」
あれ、そうだよ。
なんでこんな必死になってるんだ。
虐待されてたから?そんなの同情と一緒じゃん。なんでだ。
ってか、理佐たちとも普通に喋ってる。
え、自分ってこんなんだったっけ。
あーもうわかんねぇ。
「まぁいいわ。それよりいつ帰る?
部活とかやってるの?」
「バスケ部です」
「部活はやってくんだよね?」
「はい。そのつもりです」
「じゃあ帰りここに迎え来て、多分ずっと寝
てると思うから」
「分かりました」
「じゃあ私色々やる事あるから佑唯ちゃん見
といてね」
「はい」
結局先生は6時間目が終わっても帰ってこなかったので、«教室戻ります»とメモ紙を残し教室へ戻った。