とある客先より「商用電源から非常用電源への切り替えテストを実施するが、サーバーに万一のことがあるとまずいので、念のため立ち会いをお願いしたい」との依頼を受けた。当然、営業日では無理で、休日に立ち会う事に事になった。

この際、情報部門の「仕切り」が不十分だったと思うので書いてみる。

省略が多い
事前に頂いたタイムスケジュールには集合場所や休日の入館方法が書いていなかった。質問して初めて情報が引き出せたのだが、「自分たちの知っていること」と「出入り業者の知っていること」は違うという認識が足りなかったのではないか。
他にも、車の方が早いので車を使った際に駐車場は空いているのか、なども同様である。

準備が足りない
客先側では「こういうチェックを頂ければいい」というチェックシートを用意して当日配布された。しかし、事前に配布できたであろうし、さらには内容に間違いがあった。
また、集合時間にそのチェックシートを見ながら話をするのはいいのだが、暗い。これならまだ外の光のある1Fか、もう少し明るい所へ移動して説明をした方がよかったのではないか?

もっと根本的な問題もあった。要するに「コンダクターが居ない」ということ。全体の総指揮をする人が居ないため、情報の変更の伝達が遅い・・。これは組織的な問題なので担当者には責任はあるまい。
しかし、こういったところで組織の善し悪しが垣間見られるのである。特に何も役割を与えなくても、一人一人が能動的に動けばもっと円滑に回るのだが、そうはいっていなかった。

私としては、情報部門の担当者の近くで耳をそばだて、電話等で担当者に入ってきた情報をキャッチし、電話なり会話なりが終わった時点で「これこれこういう変更でいいですよね」と周囲に聞こえるように話す事で情報の周知を買って出たつもりだ。役割ではない、といえばそれまでだが、そうした方が円滑に進むものだ。

マネジメントって、そういうちょっとした心配りの積み重ねでもある。組織を構成しているのは人。学術的にPMBOKとかもあるが、PMの仕事の8割程度はコミュニケーションと言われている。
ここでいうコミュニケーションは情報の受け渡し、情報の管理、というのがPMBOK的な定義になるのだと思うが、経験上はどちらかというと人当たりとか、そちらの方が重要なのでは?と思う。
武田信玄だったか「人は城 人は石垣 人は堀」という、それは変わっていないように思う。
人とどう接するか、ではないのかな?と思ってる。