ビジネスにおいて、効率化、省力化というのは概ね受け入れられる。しかし、何でもかんでもそれではいけない。費用削減、時間短縮などの光の部分は営業トークでもよく聞かれるが、今回は影の部分を紹介してみよう。
こんな例がある。
ひとつめ スケジュール電子化のおはなし。
会社のフロアに、出勤、外出等をホワイトボードで示している企業は多かったと思うし、今でも残っているところはある。まあ、こういうものは電子化しやすいからしているケースも多いだろう。
しかし、この電子化によって、上層部たちの業務効率が落ちたケースがある。
従来は席から、あるいは通りがかったときに休暇や出張など、誰がどう動いているのかを頭に入れ、部門としての業務内容がざっと理解ができていたらしいのだが、電子化したところそれができなくなってしまったそうだ。
情報を積極的に取りに行かなくてもついでに俯瞰し収集できたものが、情報を取りに行かなくてはならなくなり、ただでさえ多忙な職なのでそれもままならず、ということで業務効率が落ちたそうである。
ふたつめ 決裁電子化のおはなし。
従来は紙で回していた決裁を電子化することで効率化を図る例はよくある。
紙の場合は他人の目に触れることもあるので周囲に情報が伝わることもあるが、電子決裁だと決められた人だけに情報が伝わる。
これにより直接関わらないが、社内の情報をうまくつかんで仕事に活かしていた人が、急に情報が入ってこなくなり仕事がやりずらくなった話がある。
その人にも複写が回るようにすればいいのかもしれないが、内部統制や説明責任上の制約で出来ないケースもあるそうだ。機密でなければ従来は情報を早めに知れたのに、というのは本人の愚痴である。
ただ、ひとつめのお話には、解決できそうなソリューションを提供できそうなので攻めてみる所存であるし、2つめも社内での決めごとでうまくいくケースもある。
上記のようになっているのは「表に出ないニーズにまで踏み込めていないから」に過ぎないと考えているが、どうだろう?
最後に私事を。ある試験対策セミナーの講師に、多くの仲間は合格報告をメールで送った。が、私は仕事が立て込んでいたこともありそのメールすら送れなかった。結局、1週間ほど経ってからメールではバツが悪いと思い、手紙を書いた。
それまで何度も研修をしていたそうだが、報告を手紙で受け取ったのは初めてだったらしく、それにより「きっちりしている奴だ」との評価を受け、気に入って頂けたようで、講師の方から仕事を頂くこともできた。
意図していたわけではないが、手間をかけることによってそれが他の人との差別化となり目立つことになった。それが相手の心を動かした、ということになるのだろう。
紹介したケースも状況がばらばらで申し訳ないが、何でもかんでも効率化、というのを旗印にするのはどうかな?と思っている。目的ではなく手段なのだから。
こんな例がある。
ひとつめ スケジュール電子化のおはなし。
会社のフロアに、出勤、外出等をホワイトボードで示している企業は多かったと思うし、今でも残っているところはある。まあ、こういうものは電子化しやすいからしているケースも多いだろう。
しかし、この電子化によって、上層部たちの業務効率が落ちたケースがある。
従来は席から、あるいは通りがかったときに休暇や出張など、誰がどう動いているのかを頭に入れ、部門としての業務内容がざっと理解ができていたらしいのだが、電子化したところそれができなくなってしまったそうだ。
情報を積極的に取りに行かなくてもついでに俯瞰し収集できたものが、情報を取りに行かなくてはならなくなり、ただでさえ多忙な職なのでそれもままならず、ということで業務効率が落ちたそうである。
ふたつめ 決裁電子化のおはなし。
従来は紙で回していた決裁を電子化することで効率化を図る例はよくある。
紙の場合は他人の目に触れることもあるので周囲に情報が伝わることもあるが、電子決裁だと決められた人だけに情報が伝わる。
これにより直接関わらないが、社内の情報をうまくつかんで仕事に活かしていた人が、急に情報が入ってこなくなり仕事がやりずらくなった話がある。
その人にも複写が回るようにすればいいのかもしれないが、内部統制や説明責任上の制約で出来ないケースもあるそうだ。機密でなければ従来は情報を早めに知れたのに、というのは本人の愚痴である。
ただ、ひとつめのお話には、解決できそうなソリューションを提供できそうなので攻めてみる所存であるし、2つめも社内での決めごとでうまくいくケースもある。
上記のようになっているのは「表に出ないニーズにまで踏み込めていないから」に過ぎないと考えているが、どうだろう?
最後に私事を。ある試験対策セミナーの講師に、多くの仲間は合格報告をメールで送った。が、私は仕事が立て込んでいたこともありそのメールすら送れなかった。結局、1週間ほど経ってからメールではバツが悪いと思い、手紙を書いた。
それまで何度も研修をしていたそうだが、報告を手紙で受け取ったのは初めてだったらしく、それにより「きっちりしている奴だ」との評価を受け、気に入って頂けたようで、講師の方から仕事を頂くこともできた。
意図していたわけではないが、手間をかけることによってそれが他の人との差別化となり目立つことになった。それが相手の心を動かした、ということになるのだろう。
紹介したケースも状況がばらばらで申し訳ないが、何でもかんでも効率化、というのを旗印にするのはどうかな?と思っている。目的ではなく手段なのだから。