東京MXでは数年前から旧作のウルトラマンシリーズや円谷作品を放送しており、それにすっかりウチの子供がハマってしまっている。知る限り放送していたのは帰ってきたウルトラマン、ウルトラマンエース、ファイヤーマン(これは幼少時に見た記憶になかった・・/2010年末現在、放送中)等。
そういう影響があり、正月休みにウルトラマン関連の映画「ウルトラマンゼロ ベリアル銀河帝国」とかいうやつを見たいと言うので連れて行った。

ストーリーがどうこうというのではなく、円谷プロの今後の展開があるようにも見えて、興味深かったので紹介してみる。

まず、設定は大人視点でも整合性が取れるように練って作ってあったようには思うが、子供には難しいものであった。そこは「子供は細かい設定なんか気にしない、むしろ大人には伝わるようにしよう」という設定に敢えてしていたのではないか、と感じた。どんなものかと言うと「ビックバン移行膨張を続ける、我々の居る宇宙空間」の外に「別の宇宙空間が存在する」という設定で、その別の宇宙空間から敵が送り込まれてくるので、根本を叩くべく戦士を送ろうとするが、送り込めるのはみんなのエネルギーを集めてもせいぜい一人。よって、主人公のウルトラマンゼロが送り込まれることになる。
なお、ウルトラマンゼロとは、ウルトラセブンの息子という設定である。見た目、かなりいかつい感じがするのだが・・。

さてさて、そのように「別の宇宙」としてしまえば、別のウルトラマンの助けは望めなくなる。そこでその別世界で、ウルトラマンゼロの仲間になるキャラクターを用意していた「グレンファイヤー」「ミラーナイト」「ジャンボット(通常は鳥形の宇宙船で、ジャンバード)」という奴らだ。円谷さんが新たに作ったキャラクターかと思いきや、そうではなかった。
それに気付いたのは、ジャンバードがジャンボットに変形したあとに「ナオ」という少年がジャンボット内で動いた通りにジャンボットが動いて闘う。衣装も含め。これはジャンボーグエースの主人公「ナオキ」がやっていたものとかなり似せていた。
他のはというと、それぞれ円谷作品の「ファイヤーマン」「ミラーマン」に類似する部分をちりばめていた。

このように、付き添いで古い作品を見ていた保護者連中の記憶をよみがえらせるような要素がいくつかあった。

ただ保護者を飽きさせないため、というだけではないように思えた。このやり方の延長線上には次のようなものがあるのではないだろうか?
・古い作品を見たいと思わせ、放映する機会創出
・同様に、関連おもちゃの復刻などの機会創出
・次回作品への展開

経営母体が変わって、シナジー効果を模索しているようにも思える。とりあえず、今度の東京MX枠で、ファイヤーマン終了後に何を放送するかによって、そのあたりが少し分かってくるのではないだろうか。