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んー、「ローマの休日」か「カサブランカ」かな。これらは英語を学ぶにはいい言葉が多いようで、昔ラジオ放送されていた「百万人の英語」という番組でも取り上げられていたように思う。



「ローマの休日」は説明不要かもしれない。いわゆる禁じられた恋を描いたもの。なんだろう、高校生の頃に見てハマった、という表現が一番しっくりくるかもしれない。
立場を隠し特ダネにしようとする記者と、身分を隠し自ら作った「休日」を謳歌するプリンセス。友達のカメラマン、プリンセスの調髪をした理髪師、プリンセスを連れ戻す任務の黒づくめ軍団など、脇も面白い。当初はわがままなプリンセスが恋を経験したためだろうか、プリンセスという立場を自覚し、宮殿に戻る姿も見ている者の心を揺さぶる。
1953年の作品。この前の年に、日本では「皇太子銀ブラ事件」があったそうだ。日本での公開は1954年だそうなので、題材のヒントになったのか、ただの偶然か、そこは謎である。


「カサブランカ」は戦争に翻弄された出会い、別れ、そして偶然の再会、に三角関係を織り込んだ作品。大学生の頃にさんざん見た。
この街はナチスの統治下だが、ここからリスボン行きの便があり、リスボン経由でアメリカに逃げられる、という意味を持つ街だ。ナチスから逃れるために経由する輩も数多く居るが、「通行証」がないことにはリスボンには行くことが出来ない。そんな街でかつてはパリに居たリックが酒場を開いている。そこでパリ陥落の日、最後の列車乗ることを約束していたが手紙ひとつで別れを告げられた女性に再会する。彼女は反ナチスの大物リーダーと一緒だった。忘れようとしていた心が乱されるが、それは彼女も同じだった。
特に印象深い脇役がリックとパリから一緒に居る黒人ピアニスト、警察署長。ピアニストは過去を、警察署長は未来を、それぞれ象徴しているように感じた。この劇中に流れる As Time Goes By という曲は秋や冬の心に良く染み込む。


ちなみに、私自身も、この映画で覚えた言葉を海外旅行中に使ったことがある。カサブランカで有名な「君の瞳に乾杯」ではない。そんなキザなことはちょっと・・。
中国の昆明という街で入った宿屋のドミトリー(ベットがたくさん並んでる相部屋)で、白人の女性と挨拶した際(ここは男女相部屋のドミトリーだった)。ローマの休日の終盤、主人公が仲間のカメラマンを追い払うのに「ひげを剃ってこい」を、少しアレンジして「ひげを剃ってくる」と笑顔で言ったら、それまで硬い表情だったその女性が柔和になった。映画の台詞って、結構外国人も知ってるみたいで、通じると面白い。