まだ20世紀だった頃。ある物流会社のシステムでのシステムを担当した。
詳細は思いっきり省くが、ここで使われていたのが「AABR」というツール。何かというと、仕様を決められたフォーマットに書き込めばCOBOLのソースを生成するという、シロモノであった。

生産性はかえって低かったように思う。他の現場でも聞いたことはない。
インターネットで検索しても、もう消えてしまっているようだ。

10年前の車は乗っている人は居るし、築10年位の家屋もまだまだ頑丈である。しかし、10年前の開発ツールはもう使えない。汎用的な言語であればよいが、転用のきかない特殊なツールである。
そのツールを製造していた大手ベンダーには申し訳ないし、言葉は酷いかもしれないが、当時は、思いつきで作ったツールを顧客に使わせる、というようなこともまかり通っていたように思う。それが下流CASEツールと呼ばれたモノの正体、といえばちょっと酷すぎるか・・。

それに比べれば今はずいぶんといい時代になったのかな、と思う。