今のプリンタはレーザーやインクジェットなどである。
家庭ではまず見かけないが、現役なのがラインプリンタ等のインパクト式のプリンタである。
以前契約していた会社で、「Accessでリストを作成しているのだが、罫線が歪む」と、職場の人から相談を受けた。そこは「IT企業」ではない。データ処理を請け負った関係で、やむなくラインプリンタを導入したらしい。
ラインプリンタとしては大型で、床に直置きする大型タイプで処理速度も前者よりうんと速い。トナーではなくインクリボンを使っているタイプだった。
このプリンタがなぜまだ現役か。
・リボンの取り替えには慣れが必要。
・リボンの入荷に時間がかかるうえ、高い。
・いつリボンを取り替えればいいのか、プリンタは教えてくれない。(トナー式やインクジェット式なら教えてくれるのにね)
というデメリットがあるのだ。
しかし
・カーボン複写の用紙に打てば、裏移りしてくれる。
・普通紙のみならず、専用用紙が使える。(これは印刷時に紙が熱を持たない、ということもあるかもしれない)
・ほぼ文字に特化しており、印刷が速い。
というのは他のプリンタにマネができないからである。
さて、本題に戻る。
その昔、デスクに置くタイプのラインプリンタを使っていことがある。OASYSやEPO-CALC、EPO-ACEなど、OA機器といえば富士通が強かった頃である。
そのころの印刷の出来と比べて「罫線はこんなもんじゃないのかな?文字がちょっと気になるな」と思ったが、どうやらこれでは納品先からOKが出ないらしい。
今の人たちはページプリンタに慣れきっており、ラインプリンタについては知らないか忘れてしまっているだろう。そもそもAccessやExcelのイメージがラインプリンタで出せるのか?などとも思ったが、プリンタドライバが適当に制御してくれてるのだろう。などと考えながらプリンタの電子マニュアルがあったので検索をかけてみる。
「オーバーレイ」。これまた昔、汎用機COBOLで顧客に納品する印刷物を作っていた頃、これはトナー式であったが、線もきれいに出た。しかし、それはという印刷のイメージを予め作成し、プリンタに送るからできたはずだったな、と。・・ヒットせず。
「LPI」。ライン・パー・インチで、1インチに何行出力するか、という指定である。6LPIが主流で、8LPIなんかもあったな。漢字の大きさも3種類で、桁合わせに苦労したっけ。・・これはヒット。
このプリンタでは6、7.5、8の3種類のLPIが選べるらしい。それによって罫線の美しさが変わるか、「罫線」で検索した。すると「印刷精度と印刷速度」というページを見つけた。その中で、「これは」と思うパラメータ、印刷速度を最遅にし、プリンタフォントを使わないようにして印刷を試したところ、「これなら大丈夫」と喜んでもらえた。
プリンタといえば遙か昔、レーザープリンタをUNIX-COBOLからコントロールしてバーコート出力などもしたなあ、としみじみ思い出す。そんなこんなで、意外と「前の技術」が使える局面であった、