子供の頃、父親から「世の中には値切っていいものと値切ってはいけないものがある。前者は既製品。後者はこれから作るものだ。これから作るものは値切った分だけ手を抜かれる。」と聞いていた。


今の時代、値切らなくても耐震偽されたりする時代だから、昔の方がまだよかったのかもしれない。




さておき、仕事の請け方である。


世の中には金払いのいい人、悪い人がいるように、金払いのいい会社、悪い会社がある。口約束では取りはぐれる可能性があるからだ。


前にも書いたかもしれないが、Excelのシステムの運用を開始後、3ヵ月後くらいから運用費用をという約束をしていた。運用前にも運用後も、その後の追加機能やら仕様変更やらがあった。通常は追加機能や仕様変更があっても運用は開始しているのだから運用費用は発生するものだ。しかしその担当者は「運用費用については上司に話をつけてありますから」と言い、その話を上司といわれる人にすると「まだ終わっていないので運用費用は発生しない、と報告を受けている」と言われたことがある。


追加機能、仕様変更にも費用を求めたが「払う」と口約束は取り付けたものの、結局うやむやにされてしまったし、その後も自分たちの怠慢で引っ張ったにも関わらず「納期に遅れた」と平気でいっていた。なお、運用費用は3度同じ事をされ、ついに「それなら私はこのプロジェクトから手を引かせて頂く」と強い態度に出て初めて支払いが始まった。




特にVBAだと初めに金額を決めると、口頭で「こんな感じのもの」とイメージで作らされ、イメージどおりに上がるまで引っ張られることや、その先のアイデアまでも含めて追加料金なし、という事態もある。


金額だけではなく、業務の範囲も決めておくべきだろう。それが難しいなら「時間いくら」の時給制の交渉をしてみるといい。当初の金額固定だと下手すると時給500円どころか、300円や200円、100円以下になる可能性だってあるのだから。




また、必ず内容は紙に書く(出力)してお互い読み合わせること。あとで無用のトラブル(こういう解釈だった、など)を避けるためだ。契約書にしてしまうのがいいが、最低でも念書にできるといい。