今まで保守を受け継いたAccessプログラムを見て思うことは松田優作ではないが「なんじゃこりゃー」と感じることがとても多い。
しかしそんなプログラムでも、作った本人は非常に得意げであり、Accessなら俺に聞け!といった風であったりした。
構造化プログラミング以前は「スパゲティーコード」と揶揄されるほどぐちゃぐちゃで何をしているのか分かりにくいことがあった。構造化、オブジェクト指向と、コードは整然と書けるようになってきている。そういう現在、スパゲティーコードの代表といえばAccessで組まれたシステムであろう。
この原因は、おそらく市販されているAccess関連の書籍にも問題があると思う。「こんなことができる」という即効的な小手先のテクニックの紹介、つまりミクロ視点で書かれている書籍が多いためであろう。そういう書籍も必要ではあるが、ちょっと多すぎるように思う。個人でちょいと使う分にはいいのかもしれないが、業務で使うには問題であろう。
「私の作ったAccessのシステムは非常に可読性が高く、保守もしやすく、かつ安全です」と胸を張れる技術者がどれほどいるだろうか?おそらく「もう少しなんとかしたいな」と感じつつもできずにいる方の方が多いのではないだろうか。
僭越ながら、ここでは幾つかの方針を示すことで、従来よりは随分可読性、保守性が高くなるような方法を数回にわたって書いてみることにする。どれもこれも「画期的な新しいアイデア」ではない。それゆえ誰にでもできるものと思う。
今まで指導(コーチングに近いかな)してきたところでは十分に効果があった。全機能を使っている訳ではないのでこちらで想定外もあるだろうけれど、必要に応じて加えていければ、と思う。