~共に生きれない日が来たって、どうせ愛してしまうとおもうんだ~
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不倫だったけど、一生に一度の恋をした。
一緒に過ごせる時間が終わった今でも
僕は彼女を愛していく。
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高校生の間、約2年働いていたファミレスの皿洗いのバイト先にわずか10日間だけ、1つ年下の彼女が働きに来た。
同じ皿洗い、背中合わせだったり、一言二言話もしただろう。
でも僕はその10日間、彼女を認知していなかった。
あの時気付いていれば、あの時好意を持ってくれていた彼女に気付いてさえいれば、きっと違っていたはずだ…。
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あれから10年が経った。
僕は職場で知り合った女性とデキ婚していた。
とても僕を愛してくれた人だ。
でも僕は終わった恋を引きずっていたから、
心から愛してはいなかった。
家族を養うため、昼も夜も掛け持ちで働いていた。
夜は100円ショップのアルバイトをしていた。
彼女が高校生以来に僕を見つけて、再び好意を持ってくれていたこと、店に来てはチラチラ売り場の影から見つめてくれていたことなど僕には知るはずもなかった。。
毎日毎日とにかく働いていた。
しばらくして僕は別の場所で彼女を見かけた。
可憐で清楚な彼女に一目で恋をした。
それから度々彼女を見かけた。
僕のアルバイト先でも見かけた。
既婚者にも関わらず胸が苦しいくらい彼女を想っていた。
その内一言二言話すようになった。
もぅ僕の中では彼女の事で頭がいっぱいだった。
引きずっていた恋も気付けば完全に忘れていた。
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やがて、メールアドレスを知り、たまにメールをした。
アルバイト先のショップの会員カードリストから誕生日も知り(個人情報ですが(笑))、誕生日にはおめでとうとメールをした。
クリスマスもメールをした。
彼女はとても喜んでくれた。
でも彼女は僕が既婚者だとは知らなかった…。
それでも少し空いた時間にはドライブに誘ったり。
同じ時間、同じ空間を過ごすことが何よりの幸せだった。
ほんとに最低な男だけど…。
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でも彼女は知った。
知人から僕が既婚者だと知らされたのだ。
それを彼女に問われた時は、正直に話した。
好きだとも伝えてた分、申し訳なく思った。
結果騙したような形になって、自分勝手な自分を悔やんだ。
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やがて彼女はクリスマスイブに彼氏ができた。
しばらく連絡はしてなかったけど、たまにしては普通に返事をくれた。
気になって彼氏とのことを聞くと、どうやらうまくいってなくて、音信不通な状態だそう。
僕を忘れるためなのかは分からないが、
自分の努力が足りなかったかな😅と言っていた。
やがて連絡を取り合う頻度がまた増えた。
彼女もそれに応じてくれた。
好きであることを伝え続けた。
信用はされてなかったと思う。
でも伝えずにはいられなかった。
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それからしばらくして二男が産まれた。
妻とはもうパッタリ無かったが、長男が産まれて以来、兄弟がほしいと言っていた。
自分から誘うことはもう無かったが、
たまに誘われると断り続けるのもおかしいので
対応した。
それで二男がデキた。
当然彼女には言ってなかったが、※地方紙のおめでたの欄に載っていたのを見つけた彼女から、ショックの怒りのメールが来た。
※役所に届けると任意で名前が載る。
彼女には申し訳ないと思い、自分からさよならを告げた。
自分のしていることは間違っているから、
こんな辛い恋をこれ以上させたくない。
まだ何も始まっていない今の内に終わろうと言った。
そして、言わなくてもいいのに
次連絡してきたら二度と離さないから!
と言い捨てて送信した。
彼女の返信内容で、
あなたが結婚してても一緒にいたかった!
そんなの関係ないぐらい好きだった!
という気持ちには正直驚いた。
ほんとはそんな子じゃない事は分かっていたから。
8月30日、夏の終わりと共に、その返信をもって彼女との友達以上恋人未満の関係は終わった。。
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連絡先は消去していなかったが、連絡するとはしなかった。
心に穴が開いた状態で何となく毎日を過ごしていた。
常に彼女のことが頭を過るけど、どうしようもないと考えないようにしていた。
ある日の夜、車で走っていると、彼女の車とすれ違った。
彼女は助手席に乗っていて、運転席には男の人が乗っていた。
新しい恋をしたんだな。
そう思うぐらいで、僕の心は落ち着いていた。
ちょっとショックだったけど、僕がどうこう言っていいことじゃないから。。
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その年の秋の日、朝目覚めると彼女からラインが来ていた。
夏にさよならした時の感情的な文面とは真逆の明るい絵文字が付いていた。
この前すれ違いましたか?😆
一瞬意味がわからなかった。
まぁ吹っ切れたから新しい恋をしたんだなと思って、ちょっと切なかったけど自分も普通に返事をした。
そして、新しい彼氏ができたの😌
と教えてくれた。
僕はちょっと皮肉に、
わざわざ教えるために連絡くれたの?😅
と言った。
彼女の返事からはどうやら教えるためだけの内容だった。
僕はそれに対して返事はしなかった。
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次の日、また彼女からラインが来た。
彼氏出来たって言いたかっただけなんて嘘です。
もぅ連絡しちゃいけないって分かってるのに、
してしまった弱い自分を許して下さい😞
彼女はまだ僕を想ってくれていた。
その内容に嬉しさや切なさが込み上げてきた。
それからほぼ毎日連絡を取り合った。
僕には家族が、彼女には彼氏がいたけど…
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束縛の激しい彼氏だったらしく、
それでも空いた隙に夜バイトをしている
100円ショップに顔を見に来てくれたりした。
ある時、たまたま休憩時間と彼女の来店が重なった。
店の駐車場で彼女の車に乗って話をした。
そして抱きしめた。
このままキスをしてやろうと思った。
それを察した彼女は顔を背けたが、僕は無理矢理キスをした。
そのあとは彼女も嫌がることもなく答えてくれた。
わずかな時間だったけど、彼女との初めてのキス。
嬉しかったけど、切なかった…
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それからもやり取りは続き、気持ちを伝え続けた。
彼女も彼氏と過ごす毎日の空いた時間で返事をくれた。
その年の年末、彼女と会うことになった。
一緒にいた時間は彼氏から連絡も来てただろうけど、彼女はケータイを見ることもせず一緒にいてくれた。
そして抱きしめてキスをして、また抱きしめてキスをして、エッチはしなかったけど、彼女をとことん独り占めした。
それからもやり取りは続き、年が明けた1月31日。
あの年末の日以来、彼女と会った。
中々会えない彼女の写真を撮りたくて、
その事は言わず
夜に会うけど明るいところが良い、
恥ずかしくても受け入れてほしい。と
エッチをしたいと受け止められるような内容で、説明した。
彼女はまともにエッチがしたいと受け止めていたようだが、ホントの理由を話すと恥ずかしながら渋々承諾してくれて、行き先を検討し合った結果、ラブホテルになった。
最初は抱きしめて、キスをして、思えば結果的に写真なんかまともに撮ってないけど、それでもこの時間を大切にしたかった。
そしてソファーからベッドへ彼女を運んだ。
彼女が
暗い方がいい。。
と言った言葉で心のスイッチが入った。
電気を消して、ベッドの上で愛し合った。
初めての彼女とのエッチ。
知り合って、恋をして3年は経っていたと思う。
1月31日、これが僕たちの記念日。
もう彼氏から奪いたい気持ちしかなかった。
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バレンタインには彼氏の家に行ったあと、
僕の職場まで来てくれてチョコをくれたりもした。
そんな事や、ラインでのやり取りが続く中で
ある日、気持ちが爆発した。
いつか迎えに行きたい。
なんの根拠もなかったけど、そう言ってしまった。
でも本気の気持ちだった。
その言葉で彼女は彼氏との別れを決めてくれた。
少々別れに手こずったり、ちょっとめんどくさい事にもなったけど、彼女は別れてくれた。
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それから彼女との交際が始まった。
同じ町に住んでいたから、人目を気にして隣町に出掛けるのがいつものデートコース。
夜には地元に戻り、港で車の中で過ごした。
お互いの誕生日、クリスマス(24、25のどちらか)、車で日帰り旅行もした。
飛行機で日帰り旅行をしたこともあった。
ハッキリ言ってこんな恋愛は初めてだった。
こんなに好きで愛しくて仕方ないと思ったのは彼女が初めてだった。
自分が既婚者である事から、不安を抱き、次第に彼女を束縛していった。
かなりキツい束縛だったと思う。
彼女の元カレ問題が勃発したのも理由のうちだが、そんな束縛にも彼女は僕を安心させてくれた。
そんな事が2年続いた頃から彼女の気持ちに限界が近付いていた。
続く不倫関係。
将来への不安。
周りを裏切る事への罪悪感。
彼女は31歳になっていた。
子どもがほしい。
結婚したい。
僕は彼女の気持ちに答えたいと思いながらも
それが難しい事である事、でも一緒にいてほしい気持ちを伝え続けた。
ただのズルい男。
最低な男。
まだ好きという気持ちが残っていた彼女は一緒にいてくれた。
この頃からケンカが絶えなかった。
会えば喧嘩をしていた。
思えばそれは彼女が好きでいてくれたから。
じゃなかったらさっさと別れられてたと思う。
この2年間は書ききれないぐらいの色々なことがあった。
喧嘩の原因は僕が悪いからだけど。
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やがて彼女はアクセサリーの資格を取り始めた。
最初から理由は分かっていた。
そんなもの目指したいんじゃない。
不倫を一ミリでも払拭できる何かがほしかったんだと思う。
でも作った作品を見せてくれたり、売れたりしたときは嬉しそうな顔をしていた。
だけど、やがて会う日数が減っていった。
もぅ30過ぎたら体力が…
仕事がキツいから休みたい…
本当はもう別れたかったんだろう。
それでも週に一度は会ってくれた。
首の皮1枚で繋がっている一ミリの好きという気持ちだけで彼女は一緒にいてくれた。
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交際して3年が過ぎた5月10日
その前から予定していた会うこの日に
別れるかどうかハッキリ話をつけようと決めていた。
最初は普通にいつものコースをドライブした。
コンビニでおにぎりを買ったときもレジの女の人に対応してもらう僕を睨む顔も伺えた。
車の中でおにぎりを食べながら爆笑もした。
そしていつもの港に着いた。
いつもここで彼女と過ごし、車の中で毎回エッチをしていた。
体目的と散々言われたのも頷けるぐらい
僕は彼女だけには異様な性欲が沸いていた。
こともあろうにこの日も…。
話し合わなきゃいけないのに体をもとめてしまった。
当然拒否される。
落ち着いて話すも彼女の納得できる答えなんか言えず。
ちょっとしたらまた体をもとめてしまった。
そしてそれが無理だと分かったとき。
僕は彼女の車から降りた。
最悪の判断。
絶対にしてはいけなかった事。
彼女はそのまま走り去って行った。
これが彼女との最期の日。
今まで何度も別れ話をして喧嘩してさよならと言っても別れなかった僕たちが最期の日はさよならも言わなかった。
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次の日連絡をした。
彼女から返事はなかった。
毎日連絡をした。
電話もメールもした。
彼女は一切の連絡を絶っていた。
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とある土曜日の夜、彼女の家の近くで待っていた。
見知らぬ車の助手席に乗って帰ってきた彼女をみかけた。
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もぅ会えないんだと分かった僕は家に帰った。
そして彼女にメールをした。
返事が来た。
気になる人ができました。
まだまだ彼女を愛してた自分は嫉妬の気持ちで気が狂いそうになった。
そして、怒り任せに離婚する気などなかった、僕は他にも女がいた、お前は体目的だけだった、など思い付く限りの嘘の気持ちや言葉を浴びせかけた。
彼女のコンプレックスなども罵り倒した。
それからも好きな気持ちは変わらず
感情の上げ下げに任せて
寄りを戻したいと言ったり
また怒ったり
返事がないと余計腹立って
言いたいことを言いまくった。
もう既に完全に嫌われていることは分かっていた。
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何度も送るメールに対して、2~3回返事はくれた。
内容はどれも一緒。
彼女との復縁は無理だと諦めた。
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今さら手遅れだけど、僕はこの秋離婚をする。
彼女との別れで病んでしまい、気分変調症と診断され、何もかもを話した妻から突き付けられた。
もぅ今さら何もかも元には戻れない。
たくさん笑って、たくさん話して、たくさん嘘をついて、たくさん傷付けた彼女を思えば、当然の報い。
僕はこの罪を償うために一人で生きていく。
女々しいけど、彼女を想いながら生きていく。
心から詫びながら…
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彼女とは知り合って6年ぐらい経つ。
恋人として3年以上一緒に過ごした。
生涯で一度の忘れられない恋。
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本当にごめんなさい。
たくさん苦しめて本当にごめんなさい。
たくさん苦しんだ分、たくさん幸せになってね。
長い間愛してくれてありがとう。
生まれ変わったら結婚しようね。
ばいばい、さぁちゃん
さようなら