教員を30年以上続けています。

 なぜ教員になったか、というと、消去法です。30数年前、昭和の終わり、女子学生を積極的に採用する企業は少なく、私の周りでも教員や公務員を目指す女子が多かったのです。民間企業にも魅力を感じませんでした。テレビドラマの影響かもしれませんが、一般の会社では派閥争いとか、出世競争とか、そういうものがあって、それらをこなしていく自信もありませんでした。

 私は国語教師です。本を読むのが何より好きです。本を読むこと=仕事、というのは悪くないなと思っていました。使命感とか、情熱とか、そんなものはありませんでした。幸い、教員採用試験を受けたら受かってしまい、流されるように先生になりました。

 そんな私が、30年以上教師をやってきて、世の中が変わったこと、変わらないこと、そんなことを思い出しながら書いてみたいと思います。