微睡みから目覚めると

自然と涙が流れた

自分の内側から溢れる

嬉し涙だった




後になってわかるが

もちろんこれで全ての負の感情が

なくなったわけではなかったのだが




産まれて初めての感覚

何故か嬉しくて仕方ない‥

全ての物事を許せた気がした




彼のことは好き




その気持ちは置いておいて




彼に対しても彼の嘘も

全て許せた気がした




彼が彼女を好きなら仕方ない

彼が幸せになってくれればそれでいい

心からそう思っていた




今覚えばあの時が

私の目覚めの瞬間

だったのかもしれない





ずっと心配してくれていた

友達、弟に連絡する




食べてない私を心配し

すぐに弟が迎えに来てくれ

食事に行くことになった




一週間以上ぶりの外出




後輩も合流し3人で食事をしていると

前々から

妹のように可愛がっていた

Yから連絡が入る




すると彼からYに連絡があって

嘘ついたことは謝る

着拒、ブロックを解除して欲しい

との伝言だった




3人で食事している

これも何かのタイミングだと思い

私は10日ぶりに解除した




その瞬間、計ったように電話がなる

彼からだった




3人ともタイミングに驚き

出るのを躊躇していると

また着信が鳴る




2人を残し外に出た




彼は初め着拒、ブロックしたことに

口調が荒かったが




冷静に自分の嫌だった気持ち

嘘をつかれて傷付いた気持ち

この10日間内観して気付いたこと

彼への謝罪、そして感謝の気持ちを

自分の素直な気持ちのまま伝えた




今までにない私の様子に

彼は驚いて拍子抜けしたのか





これからも変わらず

私と会いたいという




白か黒かハッキリしていて

中途半端なことは嫌いな私




「それは無理だよ。

彼女を好きなら

きちんと彼女を大切にして」




「まだ大好きとかそういうのは

付き合ったばかりだからわからない

私以上に好きにはなっていない‥etc」




言ってる事がブレブレな

どっち着かずな彼に

私は子供に諭すように伝える




ご飯食べる人が居ないなど

訳のわからない事を言っていたが

とりあえず私は

2人を待たせていた事もあり

電話を切った




自分の素直な思いを

きちんと冷静に伝えられて

久しぶりに清々しい気持ちになった




それは私にとって

大きな大きな進歩だった