- FROM ME TO YOU/YUI
- ¥3,059
- Amazon.co.jp
1stアルバム FROM ME TO YOU / YUI
これを聴くと 雨の日の京成電鉄を思い出します。
今ではめっきり外で音楽を聴くなんてことはなくなりましたが、
この頃はまだMDでしたが 移動のお供でした。
住んでいた場所は主要路線の駅から少し離れていて、雨の日や荷物が多い日は近くの駅で乗り換えて学校に通っていました。
遠回りする線路だったので、倍の電車時間と、倍の値段がかかってしまいましたが、それでも歩いて5分のその駅の方が便利なことが多かったのです。
そして残念な雨男さんですから、荷物が多い日(建築模型など)なんかは高確率で雨だったわけです。
そんな訳でゆっくりと電車に乗っているときは 音楽を聴いていたのですが、それがこのアルバムなのでした。
改めて聴くと、不思議なことに雨が良く似合う楽曲が多くて、提出日の気だるさや疲労感、さらに常に雨(笑)という状況が、このアルバムを『雨の日の~』というイメージをうえつけたのでしょう。
1曲目の Merry・Go・Round の孤独感をひしひしと伝える歌詞と、柔らかい声に反発するかのような歪むようなギターから始まり、全体的にどこか切なさを感じる楽曲が続きます。
彼女の声質もどこか悲しげなところがぐわぁぁぁんとしたギター音にしっくりくるような気がしています。
このアルバムはまだデビュー間もない頃のアルバムだからなのか、作曲がYUIではないものが4つほど入っています。初めはそれってどうなの?なんて思っていましたが、アルバム通して聞くと、正直この中に他の人の曲が入っているなんてわからない。ってくらい馴染んでいます。
もちろんアレンジャーの力が大きいのかもしれませんが、その曲はYUI自ら選んだらしく、自分の曲のやりたいことが似ているものがそこにあったのかもしれません。
YUIのアルバムはほぼ購入しています(新作はまだ……)。
時にはあまりにもteen向きな応援ソングに膝を着く思いの曲もありましたが、聴けば聴くほど案外いいじゃないなんて思えるようになってきたのは心に余裕が出てきたのか、あるいは疲れきっているのか(笑)
でね、YUIはカップリングベストも含めて5枚のアルバムを出しているのだけれど、どのアルバムにも必ず
あの頃聞いた『雨の日の~』を感じさせる曲が入っています。
もちろんこんな曲も書くようになったのか、なんて思うこともありますが、変わらない部分があるっていうのはなんかホッとしますよね。
(実のところ、3枚目のアルバム『I LOVED YESTERDAY』はハツラツとしすぎているシングルの連続になんか違う…なんて思っていましたが、こういった変わらない曲『Find Me』や『Love is All』がホッとさせてくれました(^▽^;))
YUIでアルバムを薦めるならば、自分が好きという理由だけで決めると
この「FROM ME TO YOU」 、あるいは2ndの「CAN'T BUY MY LOVE」でしょうか。
この2枚は今のようなポップな楽曲は少ないのですが、あなたにも「雨の日の~」を感じさせてくれるかもしれませんよ。
ふぅ…
なんかYUIの歌声を聴くと悲しくなる、泣きたくなるというパブロフの犬状態になりつつあります(笑)
でも、それだけ大学生活を音楽で結ぶとこれが一番近いものだったと思います。
不思議とYUIのアルバム聴きながら作業すると他のものより数段手が動くんだよなぁ。