風邪ひいたとき、何が食べたくなる? ブログネタ:風邪ひいたとき、何が食べたくなる? 参加中

[ 風邪ひいたとき、何が食べたくなる? ]

風邪ひいたときはまったく食欲がなくなるので、食べ物にこだわりを持つ感覚がわかりません。
もちろん食べて栄養をつける必要があるのはわかっているつもりなのですが…
バナナやヨーグルトでしのぎ、あとはポカリをたらふく飲めればそれでよしです。

それよりも僕は風邪をひくと漫画が無性に読みたくなります。
お布団に入りながら漫画を熟読して気を紛らわすのは昔からで、風邪をひいたときには幽白やホイッスル!を1巻から読むというのはなかなかどうして素敵な時間です。
こういうときじゃないと長編は読めませんからね。

さて、そんな風邪のお供?にお仲間が加わりました。

あらすじ
かわいがっていた孫をもう少しだけ笑わせたい――おばあちゃんの決意が奇跡を生んだ「クマと健太の楽しい苦行」、見えないボクのたったひとつの真実…いつもと違う作風で“ダーク”と“エロス”に挑戦した「まぶたの奥」など多くの作品が描きおろしの短編集。初のエッセイ漫画も加わり充実の一冊!

ということで僕の好きな漫画家さんのひとり 岩岡ヒサエさん の新作です。
レーベルはIKKI rareということでこの本が置いてある書店は限られています。
150ページちょっとで819円+税ということで少々お高い漫画ですが、岩岡ヒサエ好きにはたまらない一冊でした。

今回は短編作品の間に、エッセイ漫画が挟まれており、どのように収録作が作られたのか、どのように漫画を描いているのかというようなことが描かれています。
このおまけ要素の強いエッセイがファンの心をくすぐってくれます。

しかし、それだけで済まさないのがヒサエ画。
短編もどれも素敵で、あれもいい、これもいいの作品集でした。
特に今回はいつもの丸顔画風にとらわれず、長身ですらっとした顔立ちの作品も載っており、これが妙に新鮮に感じるのはそれだけ岩岡ヒサエ=丸顔だったということでしょうか。
画風は違えどやはりどこか作者の色が出ていて、案外違和感なく読めました。

どれも素敵作品なのですが、これを購入するきっかけ(実は見送るつもりだったことは秘密です)になったのが「クマと健太の楽しい苦行」。元気だったおばあちゃんが突然亡くなってしまい、悲しい顔をする孫の健太を笑わせたいと願うおばあちゃんが不思議で小さなクマとなって目の前に現れるという設定から始まる今作。
クマはこぼれた笑顔を食べて生きていくのだが、次第に健太が笑わなくなり――というところでお試しが終わってしまったのが気になって気になって買ってしまいました。
そして気になっていた結末はほっこり満足。なんかこれを読んじゃうと土星マンションもこうしてハッピーエンドになって終わってくれたらな…なんて思ってしまいました。

他の作品も秀逸なので何度も読み返したくなる短編集でした。


ふぅ…

ちなみに、最後に「土星ホテル」という作品が収録されています。もしかしたら土星マンションの雛形だったのかな?と思わせる作品でした。ミツ君よりも主人公がかっこいいというのは伏せておきます。

クマと健太の楽しい苦行の試し読みはコチラ