ティアドロップス☆☆

さあ次は王宮を見学しましょう。


入り口で、モーツァルトの格好をした人たちに話しかけられた。

モーツァルトコンサートっていう、観光客を対象にした楽しいコンサートがあるのだけど、それの客引き。


残念ながら今日日本に帰るのよ~と答えたら、「なぜ今日帰る必要があるの?」と苦笑

そりゃ~私だっていれるものなら今日も明日も明後日もウィーンにいたいよ。


「明日から仕事なんです」(日本の方が時差が7時間早いので、こちらの時間からしたら明後日みたいなものだけど、日本に夜着いて次の日の朝から仕事なのだから、明日からといっても差し支えないだろう。)と答えたら、「明日から仕事!?帰って次の日から働くの?すごいね!」的な感じでびっくりされた。


ヤパーナー&ヤパーネリンはワーカーホリックなのよ~。

(ドイツ語でワーカーホリックってなんていうんだろ。アルバイツヴェーとか?)


残念~と客引きのお兄さんたちと手を振り合って今度こそ王宮へ。


シェーンブルン宮殿でシシィチケットを購入していたので、同じチケットで銀器コレクション、シシィ博物館、皇帝の部屋が見れる。


感じのいいお姉さんに「日本語で!」と日本語のガイドフォンを借りて、いざスタート。


銀器コレクション、観にいく前は「食器か~」ってあんまり興味なかったんだけど、なかなかどうして結構楽しめたナイフとフォーク


ハプスブルグ家で使ってた食器類が展示されてるんだけど、豪華豪華!!

面白かったのは、食器に描かれてるハプスブルグ家の紋章である双頭の鷲が、時代によってかわっていること。

シンプルだったり華美だったり…。

そのときの流行を取り入れてるんだって。


まばゆいばかりの美しい食器をみながら、なんとなく家で使ってるケロケロケロッピのお皿を思い出した私…。

いや別に意味はないんだけど…。


銀器コレクションの次は、シシィ博物館。
ティアドロップス☆☆

エリザベートにまつわる品々を、彼女の生涯に沿って展示してる博物館。


ここはとっても面白かった。

外は雨で、日曜日はお店がほとんど閉まってるので、観光客で溢れていたけど…。


そして展示物の数に比べて音声ガイドが長いビックリマーク

みんなガイドが終わるまで素直にその部屋にとどまるので、一つの部屋ごとにお客さんがどんどんたまっちゃって、ごったがえしていた。


若い頃のシシィの衣装のレプリカとか、可愛かったな~~~音譜

そしてウエストの細いこと細いこと…。

出産直後の一番太ってたときで54センチだとか56センチだとか…ひーむりむりあせる


肖像画とかも美しくてうっとりだったんだけど、展示が進み、シシィも年を取っていくにつれてどんどん憂鬱に…。


生涯自由を求め続けたシシィの詩や、エピソードが暗くて暗くて…、メランコリックな気持ちに引きずられてしまう。

死への憧れとか…。「どんなに素晴らしい場所でも、ずっとそこにとどまらなくてはいけないのなら、そこは私にとって地獄のようなもの」って語ってたとか…。


シシィ鬱病だったんじゃないのかな~。


そしてこの博物館をみてたら、ウィーン版ミュージカルのエリザベートがやたらめったら観たくなった。

やっぱりマヤさんエリザベート、忠実にエリザベートの本質を掴んでたなって改めて思った。


シシィ博物館の次は皇帝の部屋。エリザベートの旦那様のフランツヨーゼフね。


ここもシシィ博物館に続き憂鬱な展示だったな…。

皇帝が孤独で孤独で…。


シシィを愛してた皇帝、自分の執務室にはシシィの肖像画や写真を飾っていたというのに、ウィーンを嫌ってたシシィの部屋には皇帝の写真なんか一枚もなくて、故郷のバイエルンの家族の写真ばかりだったとか…。


食事も執務室でとってたとか、亡くなる時も執務室で仕事してたとか…。


息子は自殺し、妻は殺され…「あらゆる不幸は私を避けていかない」って嘆いた皇帝。

シシィが死んだときには「私が彼女をどれだけ愛していたか、君には決して分からないだろう」と側近に語ったという。

生涯自分を振り向かなかったシシィを「天使のようなシシィ」とよんで愛し、援助し続けた老皇帝の心とは…。


王宮を出る頃には気持ちどんより…ガクリ

空もどんよりだし…くもり


カフェでお茶でもするかな。

この辺にあるカフェで行ってみたいところと言ったら…「カフェブロイナーホフ」!