改めて。


結局男子のフリー、最終グループだけでもどうしても見たくなって、今朝は4時半に起きた。
早起きしたらお腹空いて、朝っぱらからカップラーメン食べながらPC観戦するというワイルドな真似をしてしまった…ラーメン

一昨日は逆にショートを最後まで観て夜更かししたので、二日連続睡眠不足故、今日は会社についてから朝イチでタウリン1000㎎配合が売り文句の某ドリンク(通称命の水。笑)を飲んで乗り切った。
しかし風邪をひいたらしく5分に1回鼻水が出る…カゼ


今朝書ききれなかったことなど。


クワドジャンパーひしめくユーロの選手たちの中で戦ったプルシェンコをみて改めて驚嘆するのは、ジャンプの安定感がほんと半端ないってこと。

お行儀悪いですが、ぱねぇ~!!!げっそりって叫びたくなる感じ。

不動の4-3は勿論のこと、ユーチューブで見直したらアクセルからのコンボは軸がぶれていた。

なのに空中で軸を補正して着氷。

観てて織田君みたいに膝が柔らかい感じもしないのに(それどころか着氷のときまっすぐな棒が地面に突き刺さるみたいにカッ!って固い感じなのに)、なんでか絶対に転倒しない。
人間のバランス感覚をつかさどってるのって三半規管だったかな。
三半規管が人より抜群に優れてるのだろうか…。謎すぎる。

一つルッツがダブルになって着氷乱れかけたけど(復帰後唯一ルッツが鬼門だ…。)、普通の人ならあれは絶対転んでるはず。

シットスピンも昔に比べだいぶ腰の位置が低くなった。手術した膝に負担かからないのか心配なんだけど。

男子のフライングシットかっこいい~ラブラブ!

全盛期に比べたらスピードは落ちたけど、ポジションは相変わらずしなやかで美しいと思う。


ラストは相変わらずぐだぐだな終わりかただったけど(笑)、もはや普通の決めポーズじゃ物足りな~い!ので良しグッド!


そしてランビ。

この人のすべりは本当に地面が氷というだけで、バレエを舞っているようだ。

会場を自分独自の世界に変えてしまう表現力はランビと大ちゃんがツートップだと思う。

大ちゃんはワイルドセクシーって感じだけど、ランビは何を滑っても気品があって優雅。かつ色気がある。

とても素晴らしいプログラムだけどしかししかし…。フリー160点台はちょっと出すぎじゃな~い?? あせる

いやランビは大好きだけども、結構ミス目立ってたのに、あの見た目ほぼノーミスだったプルまでフリーたったの5点差??

それもそのはず演技構成点高っえ゛!
ランビ、技術点だけなら四位のミハル君とほぼ同点なのに、演技構成点でミハル君と16点も差がついている…バッド(下向き矢印)

確かにランビの表現力は別格だけど、16点差て…○| ̄|_


玄人目から見てつなぎの濃さやスケーティング技術はめちゃ高いのかもしれないけれど、素人目から見ると、やはり全体的にノーミスという方がインパクトがあるし分かりやすい。


今回のランビの話ではないけれど、恐らく普段フィギュアをみないであろう人が大勢観るオリンピックで、見た目ノーミスの選手を明らかにミスした選手が演技構成点やGOEで勝ったら、物議をかもし出すんじゃないだろうか…。

そしてランビはトリプルアクセル飛べないのが痛すぎる。
フリーはまだいいけど、アクセルジャンプを必ずとばなくてはいけないショートでは、トリプルが飛べないとダブルアクセルにせざるを得ない。
この出遅れは大きい。

何はともあれ、ユーロ、グランプリファイナルより遥かに見ごたえがあって面白かった。

上位三人がショートでもフリーでもクワドに挑戦してきたってのが何よりも素晴らしいキラキラ
プルとランビの復帰により、男子フィギュアの勢力図は一気に変わったこと間違いなし。

旧採点でも新採点でも一流の座に居続けてるプルやジュベを観て思ったんだけど、やっぱり闘志が他の選手たちと違うかも。

試合に入ると「失敗したくない」というより「勝ちたい」って心だけでいっぱいになるというか…。
炎の男ヤグディンメラメラもそうだったけど、王者ってきっとそういうものだ。

守りに入った時点で人は真の王者にはなれない。
近年難易度を下げて試合で勝つ選手は多いけれど、その中でフィギュアの歴史で後世に王者として名を残していく選手がどれだけいるか…。

ああ、キスクラにいるプルの風格。
プルがはじめて世界選手権で台にのぼったのが確か15歳。(15歳て…今で言えば羽生くんが世選で台のりするようなもの?ぱねぇ~げっそり


あれから12年。選手生命の長さだけでも驚異的なのに、いまだにトップに君臨しているプル。
男子フィギュアの技術を飛躍的に向上させ、ルールの大幅改正という激動の時代を怪我と闘いながらも乗り越えてきた。

この先何十年何百年経っても、フィギュアの歴史がプル抜きで語られることはないだろう。

「スポーツのトップにいる選手は、そのスポーツの技術を進歩させる使命がある」


満身創痍なのに、27歳というフィギュア選手にしては高齢なプルが、お遊びであれ3A-4Tなんていう前代未聞の技に挑戦している姿を、次世代を担う若手スケーターにはぜひ観て欲しい。


さて、安定したクワド持ち3人のユーロ勢に対し、クワドに弱い北米&日本男子、どう対抗していくか…。

台風の目になりそうなのは最近クワドが安定している米のアボット君。全米の優勝で知名度もあがっている。

大ちゃんはジャンプの出来次第でノーミスのプルに勝てるかもしれない唯一の選手かも。

(ただし復帰後ジャンプが思った以上に崩れまくってるので五輪でどこまで復帰前のジャンプの確率に戻してくるか…。)

ジョニーはたとえノーミスだったとしても、基礎点の時点でメダル圏内に入るのはちょっと厳しいかな。ライサはジャンプにGOEがあまりつかないのが痛い。プログラムもやや物足りない。


こずこず、カナダのチャンはスケーティングは抜群に上手いけれど、ランビに比べると風格という点で現時点で格下感は否めない。(年齢の差もあるので、次回のソチではこの2人が本命候補になる可能性は大きい)


猫のような美しいジャンプの織田君のチャップリンは分かりやすくてウケが良いけれど、非常に芸術性の高い大ちゃんの「道」やランビの「椿姫」と同じ試合で比べてしまうときっとやや見劣りするだろう。

(小説にたとえれば、広く読まれて大衆ウケするけど名作にはなりえない赤川次郎と、一見難解だけど何世紀も読み継がれていくドストエフスキーのような差。)

ジャンプにGOE加点はめちゃめちゃつくので、クワドが決まれば上位にあがってくる可能性はあるけど、演技構成点で他の上位選手を上回れないので、逆に言えば完全にジャンプ頼み。


プルとて大本命だけど、あの不動のジャンプがオリンピックという特別な場で崩れないとも限らない。

そしたら俄然有利になるのがジャンプ失敗しても演技構成点で高得点をたたき出すランビ、プル以外の上位選手で一番安定したクワドを跳べるジュベ。


勢力図は大きく変わったとはいえ、何が起こるのかわからないのがオリンピック。


私が応援してるのはなんといってもプル(ヤグ以外の人に負けて欲しくない)、クワド不遇の時代に一人闘い続けたジュベ、品格溢れるランビ、日本男子きっての才能で氷に愛されている大ちゃん。


あれ?メダルが一個足りない…叫びあせる