「藍宇(ランユー)」は、リィウ・イエが、「山の郵便配達」で父親役の俳優さんがとったアカデミー賞をとった作品だ。
これは上映するかどうかでだいぶ中国でもめたらしい。というのも内容が同性愛を扱ったものだからだ。
建築家を志す学生ランユー(リィウ・イエ)と、金持ちの実業家で遊び人のハントンが出会って恋におち、傷つけあったり別れたりしながら過ぎてゆく10年間を描いたもの。
この映画はすごく不思議で、最初観た時は「正直いまいち…」と思った。リィウ・イエは素敵だけど、10年間を描いてる割に内容はすっとばしすぎだし(例えば女性と結婚したハントンが次ぎのシーンでもう離婚してたりする)、主題歌もメロドラマ風でいただけない。
しかしなんでか分からないのだけど、観終わって日が経てば経つほど映画の1シーン1シーンが思い出されて仕方ない。
それでDVDを買った。見直せば見直すほどその深さに気づく。
ランユーとハントン。田舎から出てきて純粋なランユーはハントンに恋をし、ハントンもランユーの屈託の無い笑顔に惹かれていくのだけど、このハントンが世間体を気にして、「これは遊びにすぎない」といつもランユーを傷つける。
挙句の果てにランユーをあっさりふって結婚までする。そのくせやっぱりランユーが忘れられず、離婚してランユーのもとに戻る。そのあとハントンは汚職で捕まり、ランユーは長年ためてきた自分の留学資金をはたいてハントンを釈放させ、ハントンがようやくランユーへの愛情を認めたと思った途端ランユーは事故で帰らぬ人となってしまう。不幸すぎるよランユー(T_T)
この二人の愛情がすごく痛々しい。近づけば傷つけあうだけなのに、どうしようもなく惹かれあってしまい、また傷ついて離れ…の繰り返し。
特にリィウ・イエが演じたランユーが切なすぎる。
本当に純粋で、駆け引きしたりということがない。
例えばハントンが強がって、「今は楽しいから一緒にいるけど、お互いを知りすぎてつまらなくなったら終わりだ」などと暴言を吐くと、私だったら「そんなこと言うなら今すぐ別れてやらぁ!」位のこと言ってしまうだろうけど、ランユーは子犬のような瞳で「もう知りすぎた?」と不安そうに聞くのである。(これがまたものすごく可愛い!!)
ハントンに突然「結婚するから出て行く」といわれたときも「時々はここに来る?」と。ハントンが「もうあわない」とつっぱねると、一転して潔い瞳で「それなら僕は待たないよ」というのもすごく良い。私がハントンだったら絶対出て行かない。
何度ハントンに傷つけられても、結局戻ってくるハントンを受け入れてしまうランユー。この切なさを演じきったリィウ・イエはすごい!!
きけば、リィウ・イエは撮影中役にのめりこんでしまい、ハントン役の俳優さんとは恥ずかしくて話すこともできなかったそうな。二人ともクランクアップしてから、役から抜け出すために、半年間一切あわなかったそう。
リィウ・イエは「自分は本当に同性愛者になってしまったのかと悩んだが、彼女にあってそうではなかったとほっとした」とインタビューで言っていた。(彼女いるのね…。涙)
とにかくその位二人の演技が素晴らしいのだ。上映中止になりそうなくらい問題視された映画だったのに、主演男優賞をとった位なのだ。そして私が最初「こりゃないだろ」と思ったメロドラマ風の主題歌も、今きくとめちゃめちゃランユーの心情を示す歌詞できくと切なくなる。
**********************
恋しさはつのるばかり
なのに僕はひとりぼっち
あの日の夢はいまも夢のまま
もう一度あなたに逢いたい
秋風が頬をなでてゆく
思いだす 一年前の秋
あなたは何を考えているの?
こんな結末を僕に残すなんて
一度愛した僕をなぜ捨てるの?
追いすがる僕に一言もくれず
一度愛した僕をなぜ捨てるの?
どんなに愛してもあなたはふりむかない
********************
これは上映するかどうかでだいぶ中国でもめたらしい。というのも内容が同性愛を扱ったものだからだ。
建築家を志す学生ランユー(リィウ・イエ)と、金持ちの実業家で遊び人のハントンが出会って恋におち、傷つけあったり別れたりしながら過ぎてゆく10年間を描いたもの。
この映画はすごく不思議で、最初観た時は「正直いまいち…」と思った。リィウ・イエは素敵だけど、10年間を描いてる割に内容はすっとばしすぎだし(例えば女性と結婚したハントンが次ぎのシーンでもう離婚してたりする)、主題歌もメロドラマ風でいただけない。
しかしなんでか分からないのだけど、観終わって日が経てば経つほど映画の1シーン1シーンが思い出されて仕方ない。
それでDVDを買った。見直せば見直すほどその深さに気づく。
ランユーとハントン。田舎から出てきて純粋なランユーはハントンに恋をし、ハントンもランユーの屈託の無い笑顔に惹かれていくのだけど、このハントンが世間体を気にして、「これは遊びにすぎない」といつもランユーを傷つける。
挙句の果てにランユーをあっさりふって結婚までする。そのくせやっぱりランユーが忘れられず、離婚してランユーのもとに戻る。そのあとハントンは汚職で捕まり、ランユーは長年ためてきた自分の留学資金をはたいてハントンを釈放させ、ハントンがようやくランユーへの愛情を認めたと思った途端ランユーは事故で帰らぬ人となってしまう。不幸すぎるよランユー(T_T)
この二人の愛情がすごく痛々しい。近づけば傷つけあうだけなのに、どうしようもなく惹かれあってしまい、また傷ついて離れ…の繰り返し。
特にリィウ・イエが演じたランユーが切なすぎる。
本当に純粋で、駆け引きしたりということがない。
例えばハントンが強がって、「今は楽しいから一緒にいるけど、お互いを知りすぎてつまらなくなったら終わりだ」などと暴言を吐くと、私だったら「そんなこと言うなら今すぐ別れてやらぁ!」位のこと言ってしまうだろうけど、ランユーは子犬のような瞳で「もう知りすぎた?」と不安そうに聞くのである。(これがまたものすごく可愛い!!)
ハントンに突然「結婚するから出て行く」といわれたときも「時々はここに来る?」と。ハントンが「もうあわない」とつっぱねると、一転して潔い瞳で「それなら僕は待たないよ」というのもすごく良い。私がハントンだったら絶対出て行かない。
何度ハントンに傷つけられても、結局戻ってくるハントンを受け入れてしまうランユー。この切なさを演じきったリィウ・イエはすごい!!
きけば、リィウ・イエは撮影中役にのめりこんでしまい、ハントン役の俳優さんとは恥ずかしくて話すこともできなかったそうな。二人ともクランクアップしてから、役から抜け出すために、半年間一切あわなかったそう。
リィウ・イエは「自分は本当に同性愛者になってしまったのかと悩んだが、彼女にあってそうではなかったとほっとした」とインタビューで言っていた。(彼女いるのね…。涙)
とにかくその位二人の演技が素晴らしいのだ。上映中止になりそうなくらい問題視された映画だったのに、主演男優賞をとった位なのだ。そして私が最初「こりゃないだろ」と思ったメロドラマ風の主題歌も、今きくとめちゃめちゃランユーの心情を示す歌詞できくと切なくなる。
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恋しさはつのるばかり
なのに僕はひとりぼっち
あの日の夢はいまも夢のまま
もう一度あなたに逢いたい
秋風が頬をなでてゆく
思いだす 一年前の秋
あなたは何を考えているの?
こんな結末を僕に残すなんて
一度愛した僕をなぜ捨てるの?
追いすがる僕に一言もくれず
一度愛した僕をなぜ捨てるの?
どんなに愛してもあなたはふりむかない
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