小籠包の死 | 本の話がメインのつもり

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気まぐれに選んだ本を読みながら、何となく見つけたジャンクな菓子ばかり食べます。

ごきげんよろしゅうございますか。

某所で昼食に小籠包をいただきました。
蒸籠に入って卓へと運ばれてきたのですが
猫舌の私にはあまり縁のない食べ物で
しばし放置しておりました。

そうしたところどうやらいい具合に冷め
(普通の方にしたら冷めてまずそうになって)
さて、いただこうかしらと思ったところ
その小籠包の下側ですね、まぁ、よくあることではあるんですが
紙?ですか、張り付いているんですよね。

熱々の状態であればきっと蒸気やらなにやらで
うまい具合にするっととれるんでしょうが
もう冷めちゃったらダメですね。

もう、どうなるか予測がついていらっしゃる方が
ほとんどとは思いますが、つまり小籠包は死にました。

持ち上げた瞬間紙に張り付いている皮部分が
わずかに裂けて、だくだくと小籠包の命が流れ出し
すのこ状になっている蒸籠の下の皿に流出
さらに小籠包の内臓ともいえる肉片まではみ出してしまいました。

これ、切腹で言うところの
腹を裂き、血を流すだけでは飽き足らす
腸をひきずりだすような壮絶な死。

しかし、猫舌のわたくしは熱さへの恐れのあまり
介錯してやることもできず。

あーあー、死んだ、小籠包死んだ。
あーあー……

と、ただただ白砂、じゃなくて
蒸籠を見つめて。


生前の小籠包の肖像

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