「紫式部の欲望」紫式部と女子会したい | 本の話がメインのつもり

本の話がメインのつもり

気まぐれに選んだ本を読みながら、何となく見つけたジャンクな菓子ばかり食べます。

紫式部の欲望 (集英社文庫)/集英社

なるほど!:17171717 /5
女子会:あったか気分あったか気分あったか気分あったか気分 /5


酒井順子さんの
「紫式部の欲望」を読みました。


エッセイストの
酒井順子さんによる
源氏物語の考察本です。

”考察”とはいえ、
本当に身近な話題に結び付けているので
読みやすくて面白い内容でした。

源氏物語の話の展開には
紫式部が持っていたかもしれない
女子にありがちな欲望が
たっぷりと盛り込まれているのではないか、という
お話です。

その欲望というのが
目次にズラッと並んでいるのですが
それを見ているだけで面白いです。

「連れ去られたい」
「ブスを笑いたい」
「プロデュースされたい」
「頭がいいと思われたい」
「都会に住みたい」
「秘密をばらしたい」などなど。

源氏物語がお好きな方なら
「あ!」と膝を打つような
並びですよね。

源氏を取り巻く様々な女性を通して、
紫式部が自分の欲望を
爆発させたのではないかという
酒井氏の考察もなるほどな内容でした。

あの源氏のストーリーを読んでいると
何か胸のすくような思いをする箇所が
いくつかあるんですよね。
トキメキというよりは
もっと黒々とした何か……。

そしてその語り口調が
面白いので
あっという間に読み終えてしまいましたよ。

紫式部さんと女子会したら
むっちゃ盛り上がりそうな予感です。