「宵山万華鏡」キラキラしてます | 本の話がメインのつもり

本の話がメインのつもり

気まぐれに選んだ本を読みながら、何となく見つけたジャンクな菓子ばかり食べます。

宵山万華鏡/集英社

幻想的:23232323 /5
リンクが面白い:あったか気分あったか気分あったか気分 /5


森見登美彦さんの
「宵山万華鏡」を読みました。


『宵山姉妹』
 宵山の熱気溢れる中、京都烏丸御池駅の洲崎バレエ教室へ通う姉妹。
 好奇心が赴くままに行動してしまう姉は、教室で寄り道を禁止されている
 のにも関わらず宵山を見に行くと言い出し、妹は気が気でない。

『宵山金魚』
 乙川は「超金魚」を育てた男だ。彼は、毎年何かとはぐらかして、
 宵山見物をさせてくれない。今年こそは宵山を一人でも周るつもりで
 京都へ出かけたものの、乙川に孫太郎虫という虫を食べさせられた。

『宵山劇場』
 小長井は乙川の依頼で、宵山で乙川の友人藤田を騙すための
 大掛かりなプロジェクトに携わっていた。かつてついていけなくなって
 辞めた元演劇部の山田川も一緒である。

『宵山回廊』
 祇園祭の宵山の日、千鶴は四条通の地下道で柳さんに出会った。
 画家をしている叔父と付き合いのある画廊主である。柳さんは千鶴に
 叔父に会いに行って欲しいと頼む。

『宵山迷宮』
 父が急死して、柳画廊を継ぐことになった。ある日、杵塚商会から
 返して欲しいものがあると、連絡がある。死んだ父が持っていたもの
 らしいが、いくら探しても見つからない。

『宵山万華鏡』
 寄り道はしないようにという言いつけを破って、妹の手を引いて
 宵山を見に行った。ところが、つい妹の手を放してしまう。
 妹を追いかける途中、怖そうな顔をした大坊主に出会った。



お久し振りの森見さんワールドです。
京都の宵山を舞台に繰り広げられる
群像劇(?)なファンタジーですかね。

金魚大活躍で
金魚モチーフ好きとしては
ときめきました。

金魚、キーワードです。


この手の作品の読みどころ
登場人物のリンクを発見する楽しみも
ありますね。

何よりも幻想的な宵山の
描写がステキでした。

祭の夜の不思議な
空気が漂ってきますね。
今の季節にぴったりのお話です。

まさにあの万華鏡の
キラキラのイメージ。
こういうの好きです。