「キミは他人に鼻毛が出てますよと言えるか」ハードル高い | 本の話がメインのつもり

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気まぐれに選んだ本を読みながら、何となく見つけたジャンクな菓子ばかり食べます。

キミは他人に鼻毛が出てますよと言えるか (幻冬舎文庫)/北尾 トロ

笑:笑2笑2 /5
世知辛い:……………… ./5


北尾トロさんの
「キミは他人に鼻毛が出てますよと言えるか」を
読みました。

ライターの北尾トロさんの
ルポ(エッセー?)です。

普段、思いついてもできないようなことを
北尾氏が挑戦します。

ささいなことです。

たとえば、野球をして遊んでいる子どもたちに
混ざろうとか
電車でマナーの悪い人に注意しようとか、
お台場にいた孤独そうな男性と話をしようとか、
就職活動をしようとか……。

タイトルから思いっきり笑える本を
期待したのですが、
そういう意味では期待はずれでした。

笑いきれない、ですね。

面白いのですが、
どこか哀愁漂っているのです。

知らない人に話しかけたり、
注意したり、コミュニケーションを求めても
歓迎されない世の中だと
あらためて実感です。

10年くらい前の本ですが、
今も変らない気がしますね。

北尾氏の軽い語り口調は
ノリがいいので、世知辛い話でも
最後まで興味深く読めましたが。


すごい人見知りなので、
北尾氏がやったどの挑戦も
やれる気がしませんでした。

仲良しの友達でも鼻毛が出ているとは
なかなか言いにくいですね。

せいぜい
「ゴミっぽい何かが鼻の下についてる。え? まつげ??」って
モゴモゴと言ってみるくらいでしょうか。
「ゴミじゃなくて鼻毛だったよ! あはは!」って
笑い話になればいいな、くらいの。

そんなに頻繁に鼻毛が出ている人なんて
見かけませんけれど――。