ブラック: /5
笑: /5
米澤穂信さんの
「犬はどこだ」を読みました。
紺屋 長一郎は体調を悪くしたため、
銀行員の仕事を
辞めざるを得なくなり、
故郷で<紺屋S&R>という犬を専門に探す事務所を
開いた。
しかし、いきなり舞い込んできた依頼は
孫娘を探して欲しいという
人探しの仕事だった。
知人の紹介でもあり
断りきれなかった紺屋は
いきなり想定外の調査をすることになる。
犬探し専門の事務所に
いきなり人探しの仕事が入り、
押しかけ助手などもあらわれ、
ドタバタ、ドタバタ、と愉快な感じで
始まります。
世の中を皮肉っているような
紺屋の一人称も
おかしみがあっていい感じでした。
しかし徐々に不穏な空気が
流れ始めるのは
さすが米澤作品というところでしょうか。
今回もなかなかの後味の悪さですね。
しかし他の米澤作品よりも
この作品は好きかもしれません。
押しかけ助手のハンペーとか
ちゃきちゃきした妹の梓ちゃんとかの
登場人物たちのコミカルな雰囲気が
後味の悪さをフォローしているからでしょうか。
よくわかりません。
でも好きです。