「ランナー」青春テンコ盛 | 本の話がメインのつもり

本の話がメインのつもり

気まぐれに選んだ本を読みながら、何となく見つけたジャンクな菓子ばかり食べます。

ランナー/あさの あつこ

青春:ワクワクワクワクワクワク /5

人間ドラマ:納得納得納得納得 /5

重い出来事:え?え?え? /5



あさのあつこさんの「ランナー」を読みました。



加納碧李(あおい)は、走ることに夢中な

高校一年だった。

だが大会で惨敗を喫したことがきっかけとなり、

走ることに恐怖を感じる。

妹想いの碧李は彼女の痛ましい境遇に気付いてしまい、

それを理由に陸上部をやめる決心をする。


それでも朝晩は走る事を続ける碧李、

そして彼をまた走ることへ復帰させようとする

陸上部顧問の箕月、マネージャーの杏子、

友人の久遠。

はたして碧李はまたトラックを走ることができるのか。



すごい名前ですね、碧李(あおい)って。

キレイだけど読めないです、

最近の子どもさんの名前って感じですね。

妹の名前もおしゃれで杏樹(あんじゅ)ちゃんだそうです。

こういうところはある意味でリアルですね。


本当に最近はとまどうようなお名前が多い。

でもかっこいいし、いいなぁとも思うんですよね(-_-)


この作品も「バッテリー」と同じくスポーツに打ち込む少年が

主役です。

長距離選手の碧李は大会で惨敗して

挫折。

そして妹が虐待されていることに気付いてしまうんですね。


妹のそばにいてやりたいから、と退部するんですが、

自分が走ることに恐怖を感じて逃げていることにも

気付いています。葛藤です。


挫折、家庭の事情、親友と青春テーマがてんこ盛り。

ただのスポーツもので終らないところがやはりあさのさんの

作品ですね。

人間ドラマの要素の方が比重が大きいように感じます。


その点では「バッテリー」の印象にかなり近いかもしれません。

あれもたまに全然野球してませんが、

少年たちのあついぶつかり合いがステキな作品ですね。


ちょっと虐待のくだりなんかは目を反らしたくなるような

重さがありますが、大丈夫です。

みんな成長していきます。


読後は前向きな気分になれました☆


走るっていいですね。

私も朝はバス亭まで猛ダッシュです。