「殺し屋シュウ」銃とカクテルと女…… | 本の話がメインのつもり

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気まぐれに選んだ本を読みながら、何となく見つけたジャンクな菓子ばかり食べます。

殺し屋シュウ/野沢 尚

銃の描写:ワクワクワクワクワクワクワクワク /5

ハードボイルド感:だーめだーめ /5


月夜さんのブログにて拝見しました。

銃がマイブームなので「これは!」と思いさっそく

野沢尚さんの「殺し屋シュウ」を読みました。



暴力団担当で悪徳刑事だった狂犬のような父親と

4畳半で絵本の挿絵の仕事をする母親を

両親に持つシュウは幼い頃から父親の銃を手にしていた。


大学へ入学するとともに家を離れたシュウだったが、

酒を飲んでは暴れるような父のもとに母を

残して逃げるようで罪悪感を感じていた。


そして家族の関係はもつれとうとうシュウは父親を

殺してしまう。


父と母の共通の友人で暴力団との関係も深い

匠に素質を認められシュウの殺し屋としての

人生が始った。



連作短編で、毎度毎度いろんな銃が出てきます。

その描写がカッコよくてステキでした☆


そして仕事を終えたシュウがその日最後に飲むのは

ターゲットになった人物に相応しいカクテル、

かっこいいですね。

ちょっとカッコよ過ぎる気もしますが(^^;)


お酒がたくさん飲めないのが残念ですが、

カクテルのレシピとか見るのは結構好きです。

あのキレイな色とかリキュールから味を想像すると、

飲める人はいいなぁと思います☆


作品の中でもシュウがカクテルの由来やリキュールの配分まで

説明してくれます。銃とともに描写が丁寧な部分ですね。


銃と女と酒と……とハードボイルドな感じもしますが、

最後はちょっと予想外でした。


感動的なんですね。

ハードボイルドなラストを予想してたのでちょっとびっくり。

これはこれでよかったと思う反面、

かっこつけで孤独な殺し屋を通して欲しかったような

気もしました。


いろいろな小技で楽しませてもらいました。

月夜さん、いつもありがとうございます♪