歌野晶午さんの本は2冊目です。
「舞田ひとみ11歳、ダンスときどき探偵」
のタイトルにひかれて読みました。
浜倉中央署の刑事・舞田歳三(まいだとしみ)は
仕事の帰りに兄の理一(まさかず)とその娘ひとみの家に
寄り食事やビールをご馳走になる生活を送っていた。
ひとみと他愛ない会話を交わし一緒にテレビゲームを楽しむ。
行き詰った事件があるときなどに、ふと
ひとみとの会話を思い出しヒントをもらうことも……
ダンス教室に通う少し生意気なひとみと
刑事の歳三、少し厳しいパパの理一を中心にした
ゆるーい感じのミステリー連作短編集
片手間に読むのにぴったりな「ゆるミス」っぷりでした。
あんまりドキドキさせられないのが疲れなくてなんとも楽(笑)
どっちかというと何だかかわいい話だなぁ、という感想。
ひとえに小学生5年生でおしゃまな「ひとみ」の
キャラクターゆえだと思います。
彼女が出てくると歳三がどんなに事件の捜査で
弱っていても場がポワンとゆるくなる。
ひとみや父親の理一、歳三の会話も楽しいです。
ひとみが毎度おかしなポーズで居間から退散していくのが
私は楽しみでした(笑)
小学生ってそういう冗談で意味の分からない動きとか
するよなぁって(^^)
それから連作短編にしては全体を通して話がつながっている
雰囲気がありました。
普通のミステリ短編だと一つの事件が終了したら「ハイ次」
という感じですがこれは中心になっている事件の他にも
歳三が同時に捜査している事件もあるし、前回の事件が
大きく関わってきていたりしていてこの本一冊でまとまっている
感じがします。
読み始めたときにすでに気になっていたひとみ出生の秘密も
最後にちゃんと明かされます。
初めから最後まで徹底して「そのこと」に触れていなかったので
絶対くるはず、と期待してました(^^;)
その秘密について最後に知らされたあたりで
これは続編があってもいいんじゃないの?!
と、思いました。
続編、期待します☆