「くらのかみ」夏休みにぴったり | 本の話がメインのつもり

本の話がメインのつもり

気まぐれに選んだ本を読みながら、何となく見つけたジャンクな菓子ばかり食べます。

くらのかみ (ミステリーランド)/小野 不由美

小野不由美さんの「くらのかみ」を読みました。

久しぶりの小野さん。

この本は「屍鬼」のイメージがダブりました。



遠い親戚の家の子どもたち四人は

大きな田舎の家に集まった。

大人が難しい相談をし続けている

間に蔵を真っ暗にして

”四人ゲーム”をやってみる。


それは大学生の三郎が教えてくれた遊びで

四人がそれぞれ四角に立って順番に

肩を叩いて角を移動していくものだ。

一周続かないはずの遊びが2周した。


そして明かりをつけると子どもは五人になっていた。

誰が増えたのか誰にもわからない。

みんな最初からいたように感じる。


そんな不思議な事件の後、

大人たちの間で食事に毒が混ざるという

事件が勃発する。


子どもたちはこの事件を解明できるのか。

そして五人目の子どもは誰なのか。



田舎の大きなお屋敷の怪談話的な要素も

今の季節にぴったり。

少年探偵団のように走り回る子どもたちも

かわいいです。

危機感のない大人達を守るんだと、

順番で見張りを立てたり、聞き込みをしたり。


そしてやっぱり蔵で増えた子どものこと。

それは誰なのか推理するのも面白い。


何となく根拠のない勘でどの子がそうか

予想して当たりました(笑)

しかしその蔵で増えた「座敷童子」さん、

存在感があまりないです。

タイトルが「くらのかみ」で主役かと

思いきや、ちょっと肩透かしな感じでした。